出版社内容情報
朝日新聞入社以来約60年、ジャーナリズムの第一線で書き続ける本多氏。以前から問題視している石原氏を、橋下大阪市長とともに断罪。また、体制・権力のチェック機能を失い、政権党広報になり下がっている新聞の体質を批判する。
目次
1 「ウソつき」で「卑劣な小心者」石原慎太郎という男(いまさら石原慎太郎について語る価値もないが、三選したらそれはマスコミの責任だ;石原慎太郎東京都知事に訂正・謝罪を求める;「ウソつき」と「卑劣な小心者」とを;石原慎太郎氏への公開質問状 ほか)
2 新聞と新聞記者(日本のメディアに、これ以上期待するな;現場に行かなくなった「新聞記者」;ジャーナリストの恥;沖縄密約問題での新事実を柴田鉄治氏に聞く ほか)
著者等紹介
本多勝一[ホンダカツイチ]
1931年、信州・伊那谷生まれ。『朝日新聞』編集委員をへて、現在『週刊金曜日』編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田中峰和
4
かつて石原知事時代、右と左の老人同士が、上海大虐殺について互いに揚足取りをしながら舌戦を繰り返していた。最初に相手を毛嫌いしていたのは本多の方だった。オール讀物56年7月号に掲載された狂った果実を読んだ本多は、当時の日記に、こんなのが「文学」だろうか。日本に失望させんでくれと書いている。時を経て、日本維新の会に至るまで、彼の生き方は、ひたすら「売名」の手段としての政治家であり、「狂った果実」の延長上の人生だったとつぶやく本多。豊洲市場移転問題で無責任な言い逃れを繰り返すが、世論を恐れ謝罪する石原が惨め。2016/09/27
metaller
2
学生時代からよく読んでいた本多勝一氏。「貧困なる精神」シリーズ最新版。 御年81ながら昔からまったくぶれない頑固じいさん(笑)。 タイトルに「石原慎太郎」を掲げているが、この本の中での彼への批判は枝葉末節。 本多氏にとっては既に彼は批判にも値しない存在なのだろう。 それよりも、「ジャーナリズム」というものが今や危機的状況を通りすぎて、まったく機能していない、というのがこの本の主題。なるほど。2013/09/25
やまほら
2
本多勝一も今年で82歳か。以前より過剰な悪口雑言は治まった感じがします。「原子力報道の失敗の歴史を柴田鉄治氏に聞く」(初出は2012年)は、柴田氏の興味深い指摘に対し、「自分はその頃ヒマラヤに登って手記を出版した」のような反応が目立ち、いかにも老人の対話っぽいのが気になります。2013/08/04
matsu04
1
本多勝一は大丈夫なのだろうか?2013/08/22