オリーブの島の盲導犬オルガ

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オリーブの島の盲導犬オルガ

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784906577392
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

出版社内容情報

 オリーブの島の盲導犬オルガ―目次
はじめに
プロローグ
 1 オリーブの島・小豆島しょうどしま
出会い――若子さんとオルガ  
 1 日本ライトハウス「和歌山行動訓練所」入所のあとさき 
  (1)盲導犬と暮らしたい 
  (2)藤川孝子さんとメロディー
  (3)「香川県盲導犬給付事業」に応募
  (4)「和歌山行動訓練所」に入所
  (5)若子さんとオルガとの出会い
  (6)お別れハイキング
生い立ち――瀬戸の真珠・小豆島の若子さん  
 1 若子さんの生い立ち
  (1)若子さん誕生
  (2)香川県立盲学校での寄宿舎生活
  (3)卒業、そして生きる力
パートナー  
 1 オルガの誕生
 2 パピーウォーカーとの出会い
 3 盲導犬になるために
 4 小豆郡土庄町伊喜末の自宅にて
    ―訓練士のフォローアップ―
 5 「香川県盲導犬給付事業」による贈呈式 
 6 オルガの飼育と健康管理
 7 盲導犬に対する社会の理解
■ きずな――オルガとの四季  
 1 「島遍路」菜の花のころ
 2 オルガのしっぽ 
 3 観光客とオルガ
 4 二代目ローラと共にボランティア活動
 2 ローラ、リタイア
    ―訓練所から大阪の梶田さん宅へ―
 3 三代目クイニーと共にボランティア活動
  (1)若子さんにクイニーが贈られる
  (2)啓発活動の学校訪問
  (3)「歩みの広場」に加入
  (4)京都における「講習会」
  (5)エキゾチック長崎―歴史の街を訪ねて― 
  (6)「あなたのパートナーETVささえあう暮らし」に出演     ―長野への旅―
エピローグ
おわりに
《主要参考文献》
資料編
《資料》(1)~(9)

 はじめに
 〈盲導犬は、最も犬らしくない生き方をしているのではないか〉
 と、常々思っていた。
 最も犬らしい生き方とは何か。人間と犬との、共生の歴史は古い。例えば一万年前の犬のように、人間と食料を奪い合うライバルとして生きることなのか。自由奔放に暮らしているように見える野良犬として生きることなのか。あるいはまた人間のペット(注1)として生きることなのであろうか。
 平成八年十二月二十三日の『朝日新聞』で、「ありがとうオルガ 香川県盲導犬給付事業第一号盲導犬 飼い主らしのぶ会」という記事に出会った。先月十日に亡くなった盲導犬オルガ(雌、十三歳十一カ月)をしのんで、オルガのユーザーの(注2)室崎若子さんら関係者五人が、二十二日「オルガをしのぶ会」を開き、思い出話に花を咲かせたというものである。これを読んで深く考えさせられた。
 私たち夫妻と、若子さんとオルガは、平成二年からの知り合いであり、私は勤務する高松短期大学の「社会福祉」の授業で学生に、盲導犬のことや若子さんの活動などについて、折にふれ話をしていた。
 平成四年十一月七日、高松市の総合福祉会館で開催されたボランティアの養成講座で、私が社会福も積極的に参加するようになる。
 平成八年十一月には、障害者の「自立更生努力者」として、香川県社会福祉協議会(会長・六車むぐるま安助)の会長表彰を受けるまでに成長する。
 情報化社会の急速な発展の中で、若子さんたちが点字を通じて友達の輪を広げていくことを目的としたサークル「点字サークルてんてん」が「ふれあいてんてん」に発展し、「全国視覚障害者外出支援連絡会」(JBOS(注3))の「歩みの広場」に加入することによって、インターネットで全国のボランティアグループと結ばれ、さらに大きな活動の展望が期待されることになったのである。
 若子さんと共に暮らした盲導犬も、初代のオルガの引退後、二代目のローラ、そして三代目のクイニーへと引き継がれて現在に至っている。

 本書では青い国四国、瀬戸内海の風光明媚なオリーブの島の美しい四季、そして純朴で温かい人情などを織り交ぜながら、若子さんと盲導犬オルガの輝いた生き方をたどった。
 一人でも多くの人々に読まれ、盲導犬の役割、障害者の自立・社会参加、ボランティア活動、ノーマライゼーションとは、共に生きる社会とは、生きる力とは、などについて話し合う時の一つの素材にしてい

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sakie

1
香川県盲導犬給付事業の第一号であり、小豆島で初の盲導犬となったオルガとそのオーナーの記録。心暖まるノンフィクションというより、障害者の社会参加に焦点を当てた追跡記録である。たまたま私の居住県のもので、福祉団体やボランティア活動など固有名詞から活動の広がりを理解することができた。盲導犬は使役犬であるとともに、コンパニオンアニマルとしての役割も担い、オーナーの精神面を支える。引退犬の問題は胸に迫る。盲導犬の社会的マナーとその浸透について、また白杖や盲導犬の法律について、初めて知ったことが多かった。2012/11/23

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