出版社内容情報
刑事手続における被害者の地位、不起訴事件における被害者の権利、被害回復の方法、被害者支援活動のあり方など多面的に追求する。法律家にできることとはいったい何か。
内容説明
本書は、1999年10月開催の九州弁護士会連合会定期大会でのシンポジウムの資料として執筆したものであり、法律実務家、とりわけ弁護士に対し、犯罪の被害者救済のために、今何を考え、何を主張し、どのように行動すべきか、その具体的プログラムを提言するものです。弁護士会として実現すべき被害者救援センターの樹立とともに、個々の弁護士等が活用し、行動すべき具体的方法等のプログラムを提言しています。
目次
第1部 刑事手続における被害者をめぐる諸問題(司法手続における被害者の法的地位;性犯罪被害者をめぐる諸問題;告訴・告発・処分通知をめぐる諸問題)
第2部 不起訴事件における被害者の権利(不起訴事件記録の開示;検察審査会―その問題点と課題)
第3部 被害者の損害回復をめぐる諸問題(諸外国における損害回復制度;PTSD・トラウマに対する賠償問題;制裁的慰謝料;障害者に対する賠償問題;犯罪被害者給付金制度の現状と課題)
第4部 報道による被害者の人権侵害をめぐる諸問題
第5部 被害者支援活動における弁護士の役割(被害者支援活動と弁護士の関与;犯罪被害者支援センターの設立を目指して;オーストラリアの被害者政策)