内容説明
兵器は技術だけの産物ではない。その裏には各国独特の用兵思想があった。特に日本陸軍のそれは『静粛夜襲』であった。弾の節約という強迫観念が生んだこの思想こそが日本陸軍歩兵火器の機能と形状をうまく説明してくれる。そして、数々の玉砕の理由までも…。戦後50年目に初めて解き明かす、旧軍武器の真相。
目次
拳銃
短機関銃
小銃
重機関銃
軽機関銃
手榴弾
擲弾筒
対戦車爆雷
迫撃砲
曲射歩兵砲
機関銃破壊砲
対戦車砲
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takeshi3017
3
自衛隊発足以前の明治~昭和・終戦くらいまでの日本の陸軍歩兵兵器について白黒写真を交えながら分析した本。素人の自分にはこのような軍事マニアの読む本を手に取ってしまい『読む本を間違えた』感無きにしも非ず。兵頭氏の他の作品はわりと読みやすい本もあるのだが本書はガチガチのマニア向けのような気が。氏のこの分野の造詣の深さには驚かされる。本書には様々な兵器が出てくるが日本陸軍に共通して言えることは弾薬量では他国に対抗できない(貧乏だから)と自認するがゆえの命中率主義、さらに夜襲を好み、一発も発射しないで白刃をひるが→2024/08/08