内容説明
「いただきます」の意味。「ごちそうさま」の意味。「食」と「命」のつながりを親子で考える物語。
著者等紹介
本山ちさと[モトヤマチサト]
1955年、北海道久遠郡大成町生まれ。札幌南高校、北海道大学文学部卒業。大学卒業後、就職のため上京。会社員を経て、フリーライター。現在、北海道北見市在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アナクマ
28
肉豚の育つ過程を、豚の目線で(屠畜場への出荷まで)。主役のトントンが、養豚一家や獣医の会話をわかりやすく通訳してくれる。◉豚舎内の生活が目に浮かぶような描きぶりや、育てる人間の愛情・複雑な思いなどを読ませる。都会の親子の会話(作者像だそう)、屋外への脱走、デンマーク博士の真摯な振舞いも印象に残る。◉授業の副読本のような造本ですが、理解しやすくしっかりとした内容で全くあなどれない。活字の大きさ/適度な注釈/高校生による挿絵も相まって好感触。2020/06/04
たまきら
26
芝浦の屠畜場に伺ったとき、自分で鳥や魚をさばいたとき、牧場に行ったときー経済動物のシビアな運命に胸が痛むと同時に、食品を送り出す仕事に従事する人たちへの感謝がじんわりうかんできました。この聡明な豚の一生は豚目線で描かれています。2020/06/23
Nさん
2
養豚業の主役である「豚」自身の視点で、養豚業の流れを解説する物語。非常に読み易く、養豚の概要を知ることができる。本来ならば15〜25年生きる豚も、ここでは生後6ヶ月で100kg以上に成長し、その生命を全うする。産まれた豚は「種豚・肉豚」に分かれる(殆どが肉豚)。肉豚に名前はなく管理番号の札(耳環)が付けられるだけ。物語では、主役の豚(肉豚だが)にトントンという名前が付けられる。擬人化されていたり、同じ生命という視点で見てしまうと、別れの日(食肉加工される日)が近づくにつれ、どうしても切なくなってしまうね。2020/03/20
あさみ
1
肉になるために運ばれていく最中の豚、トントンが、自分の豚世を振り返る、豚語りの本。子ども向けですが、結構しっかり描いていて、ためになります。食べ物を無駄にするのはダメだよな、って本当に思います。大盛りチャレンジ!とかで残すなんて、ホント無駄。2014/10/26
つばき
0
参考になった2012/07/28