内容説明
これまでの美術史至上最も革命的な表現形式にして、もっともラディカルなアートムーヴメントであったベルリン・ダダ。その思想的中心を担ったハウスマンが見出した“フォトモンタージュ”とは?単なる造形上の一技法であったフォトモンタージュを、超越的な“場”を示す思想へと深めていく変遷を辿りながら、思想としての“フォトモンタージュ”の全貌にせまる。未公開を含む厖大な資料を読み解く、現代アート研究待望の書。
目次
第1部 “フォトモンタージュ”とは何か(ベルリン・ダダの政治性を巡って―「おふざけ」から「反芸術」へ;“コラージュ的思考”による「フォトモンタージュ」―再構築への歯止め)
第2部 “フォトモンタージュ”の誕生―“性”と“言葉”を巡る始原的模索(不調和なる“性”の表象;新しい“言葉”の創出へ)
第3部 “フォトモンタージュ”の展開―『ヒュレ』から『変革』へ(『ヒュレ』―イメージとしての“生”の記録;『変革』への倫理)
著者等紹介
小松原由理[コマツバラユリ]
東京外国語大学大学院博士課程修了(学術博士)。神奈川大学准教授。専攻はドイツ文化、芸術社会論。特にアヴァンギャルド芸術の社会的影響に着目(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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