内容説明
秀逸な比喩と想像力。著者は同時代の作家たちとどう向き合っているのか。また、中也や漱石は批評形成に何をもたらしたのか。散文による批評の醍醐味。
目次
中上健次のこと―中上健次『奇蹟』『異族』
国内で亡命作家であること―青野聡『愚者の夜』
それってどういう意味なんだい?―高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』
細い線―小川洋子『冷めない紅茶』
頁をめくる風―竹田青嗣『〈在日〉という根拠』
佐々木の詩を読んで気づく二、三のこと―佐々木幹郎『続佐々木幹郎詩集』
瀬尾育生について―瀬尾育生の高見順賞受賞の挨拶
沈黙の隣り―杉本博司『海景』他〔ほか〕