感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
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「棋道」に1977年から連載して1980年に刊行された。著者は英文学者で、早稲田の囲碁同好会と漫画研究会の顧問。「布石」と題した1章は碁石と盤のその形状から、囲碁の美的な要素を分析。特にこの1章は、他の類書にない斬新な内容だった。「中盤」と題した2章は、彫刻、庭園、絵画、能、バレエなどと比較した囲碁の芸術性を述べる。「感覚のいい棋士ほどポカを打つ」という分析がなるほどである。梶原、島村、秀行の芸が紹介される。「ヨセ」と題された3章は、勝つための最善の技術をつくすことが美になる「技術美(機能美)」を展開。2023/04/09