出版社内容情報
【第23回日本翻訳出版文化賞受賞】 監修者のことば「これは〈インド=ヨーロッパ〉というグローバルな言語領域における制度語彙の一大集成であるばかりでなく、新しい〈社会〉学のモデルを素描しているともいえる。」
【主な目次】1.王位と特権(王/イランの王権/ギリシアの王権/王の権威/名誉と褒賞/呪力/王位と貴族/王とその人民) 2.法(法/慣習/誓約/尺度/審判/制裁/祈願) 3.宗教(聖なるもの/潅奠/供犠/誓願/祈りと懇願/神意と前徴/宗教と俗信) ロラン・バルト「なぜ私はバンヴェニストが好きか」/安永寿延「贈与から供犠へ」
「以前から幾度か参考にしたりはしてきたが、翻訳を機に全編を読み直してみると、精巧なガラス細工のように各部分が相互に反映しあっており、一種の均整のとれた結晶体のような趣きになっているのがよくわかった。読んだ後、あまりに刺激が大きかったので、しばらく仕事に取りかかることができなかったほどである。まさに本書は『そのまま、言語学の研究分野を変質させ、学問領域の分断を踏みつぶし、そして、名状しがたい新しい科学を生み出すという破壊運動をなしとげるテクストともなっている』(ロラン・バルト)のである。」(植島啓司/週刊読書人 1987.10.26号)
「言語学や歴史学はもとより、社会科学・人文科学のどの分野の研究者も、本書の繙読からたくさんのことを学ぶことができるし、あえて言わせていただくなら、学ぶべきであろう。本書を座右に置いて、完備した諸語索引にいちいち当たり、当該個所に目を通さなければ、…言葉に関する領域で、まともな仕事はまずできはしない。それくらい強い表現で推奨するに足る著書なのである。」(山崎カヲル/『朝日ジャーナル』1987.6.5号)
感想・レビュー
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- 和書
- 花のようせい