内容説明
戦争と革命の世紀の口火をきったヨーロッパ大戦とロシア革命。ウクライナの古都キエフにはいずれの勝者になることもなく市街戦を闘った市民義勇軍がいた。20世紀文学に不朽の名をとどめるブルガーコフの世界を凝縮した処女長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ソングライン
10
ロシア革命がおこり皇帝が退位したウクライナのキエフ、占領するドイツ軍が撤退、革命軍とウクライナ民族主義軍がキエフの支配を目論み進軍してきます。キエフに住む3人の兄弟、医師の長男、ロシア皇帝軍の将校と結婚した長女、そして士官学校生の次男が経験する悲惨な戦場と裏切りと迫りくる死の恐怖。100年前と同じ過ちが今繰り返される不条理、なんともやるせないのです。2024/01/31
印度 洋一郎
4
初読では文章を追う事に終始し、時代背景を調べてから再読して、理解が深まる。ウクライナ出身のロシア人である著者の実体験に基づく、ロシア革命後の混迷するウクライナ情勢を背景にした自伝的小説。著者がモデルである軍医の一家が繰り返される政権交替と内戦に振り回され、それまで価値観が崩壊する社会に向き合っている姿を、どこか突き放した筆致で綴っている。わかりにくい部分も色々あるが、この小説がソ連時代になって内戦期を回顧するという位置づけで発表された事で表現を工夫している事もあるのだろう。特に夢の部分は検閲対策らしい。2023/09/22
惨児春
3
ロシア革命直後、古都キエフはドイツ帝国や伝統的なコサックの族長を僭称するゲトマン、それに赤軍など、さまざまな勢力に代わる代わる占領を受けた。それは後に振り返ると歴史の煩雑な一ページでしかないのだが、当時まさにその場に居合わせた作者は克明にその様子を記録している。そう聞くと大河のようなテーマだが、後にSFや風刺小説を多く書いた作者の文章は読みやすく、展開にも緊張感がある。特に市街戦の場面は秀逸である。というのも歴史ものとしてでなく、郷土愛を動機として書いたからであろう。幻想文学の趣もある。2015/06/28
ゆたち
1
今となってはおそらくレアな一冊となったこの本を、知り合いから借りて通読。もっと背景知識があれば理解できる箇所は増えると思う。印象に残ったのは、トゥルビンの弟ニコライの二つのシーン。何が何だか分からないまま若くして兵士を率いる立場になり戸惑うシーンと、ナイ大佐の死体を探すシーン。悲しいのはこれらのシーンが、今現実にウクライナで起きているかもしれないという可能性に向き合わなければならないこと。2022/07/03
刳森伸一
1
ロシア内戦中のキエフを舞台に右往左往する人々を描いた自伝的小説。人々はみな自身の思惑などで動くが、歴史の意味はすぐには分からない。彼らの行動の意味とは? って感じの小説かな。2013/12/28
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