そろそろ登れカタツムリ

そろそろ登れカタツムリ

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  • サイズ B6判/ページ数 344p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784905821366
  • NDC分類 983
  • Cコード C0097

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

傘緑

45
「森はさながらぶちになった、ふかふかの泡のようでもあり、とてつもなく巨大な、もろい海綿のようでもあった…だれ一人として見たことのない素顔をその奥に隠している輪郭がぼやけた仮面のようでもあった」初のストルガツキイ兄弟。映画『ストーカー』やレム『ソラリス』にも通じる「森」という不可思議な現象に翻弄される人間(男)たちを描いた作品。ストルガツキイ兄は日本文学研究者で、書名は冒頭に引用されている小林一茶の「かたつむり そろそろ登れ 富士の山」から。露訳を通してこの俳句はどのようなヴィジョンを彼に与えたのだろうか?2017/01/14

Mark.jr

4
底なし沼ならぬ底なし森の話というか...。2023/08/14

刳森伸一

4
何が起こるか分からない奇妙な森の内部と外部。とはいえ、外部の秩序も極度に官僚主義的で何が起こるか分からない。理性と反理性とが同じところに行き着くグロテスクさが印象的だ。2014/02/27

スターライト

4
森林問題局科学保護課に勤めるベーレツが森に惹かれてそこへ分け入ろうとするパートと、<町>を目指すカンジートのパートが交互に語られる構造を持つ作品。「森」が当時のソ連社会を暗示しているのか、真実を求めても得られないむなしさが当時のソ連国民を表しているのか。「森は危険なところだ。破滅するおそれがある場所だ。多くのものがそこへでかけていくが、戻ってくるものは少ない。帰ってきても、ひどく怯えているし、片輪にされたものもけっこういる」と作中の人物が語っている部分が、印象に残る。2010/03/11

kozy758

2
「森」。単純ではなく、磨かれた構成、感性に舌を巻く。

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