内容説明
ロシア文学の原点は軽さだった!プーシキンはロシアの偉大な国民的詩人?いいえ、プーシキンの魅力の秘密は軽さです。女や恋にたわむれて、夢と予兆を友として、皇帝さえもものともせず、アフリカの血を誇りとした詩人からロシアの文学は始まったのです。プーシキンのイメージを塗り替えた名散文家のエッセイ。
目次
プーシキンは偉大なのだろうか
軽さこそがプーシキンの第一のもの
この軽薄さは女を抜きにはありえない
プーシキンのエロティシズムの本性は…
プーシキンは夢や予兆を信じた
自由の君臨と共に一切は可能になった
決闘での死はプーシキンにふさわしかった
プーシキンにはあらゆるテーマが女同様近づきやすかった
空虚がプーシキンの内容物
死体の登場はテクストにエネルギーをもたらす〔ほか〕
著者等紹介
シニャーフスキイ,アンドレイ[シニャーフスキイ,アンドレイ][Синявский,Андрей]
旧ソ連の作家・批評家。1925年にモスクワで生まれ、97年に亡命先のパリで死去。文芸誌『ノーヴイ・ミール』の批評家として注目されたが「社会主義リアリズムとはなにか」など当時の社会主義体制に反するエッセイや小説を書いたために65年に逮捕され収容所生活を送る。釈放後はパリに亡命し、その後発表された『プーシキンとの散歩』は作家ソルジェニーツィンらの反発を呼びロシア国内外の知識人を巻き込む激しい論争となるほどの衝撃を与えた
島田陽[シマダヨウ]
ロシア文学。現在、共同作業によるプラトーノフ作品集の刊行準備をすすめている。東京国際大学国際関係学部教授
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とまと
Natsuko Anastasia Ariyama