感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
1
難解である上に誤字も多く、正直、読みづらい書物であった。哲学的議論に不馴れな私のような読者にとって、細部への理解は及ぶべくもないが、全体的な議論には共感できる面が多かった。実存主義的な立場から、真・善・美を追求し、その集大成としての最高善について述べたものといった漠然とした印象を持った。最高善が、他律的、独善的なものではあり得ず、自律的、個人的なものであればこそ、更なる高みへの欲求が生じ、自然を含めた他者との共存を可能にし、現在、人類存続の最大の危機である、環境問題やテロをも克服できるということだろうか。2015/04/23