あふれるもの―瀬戸内寂聴自選短篇集

あふれるもの―瀬戸内寂聴自選短篇集

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  • サイズ B6判/ページ数 295p/高さ 20X13cm
  • 商品コード 9784905640561
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

代表作「夏の終り」をはじめ、著者みずからの生の軌跡を描く七篇。衝撃作「花芯」を単行本に初収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nonpono

28
35歳に執筆。「子宮小説」というレッテルを張られ文壇を干された話題作。女は家庭を守るものという時代にここまで、女の性や快楽を解き放てば、かなりセンセーショナルだ。「出産のあと、私はセックスの快感が、どういうものか識った。それは粘膜の官能などの生ぬるいものでなく、子宮そのものが押さえきれないうめきだった。」男は引くし、おののく。「私が死んで焼かれたあと、白いかぼそい骨のかげに、私の子宮だけが、ぶすぶすと悪臭を放ち、焼け残るのではないか。」突き抜けている。今、読んでも呑まれる、昭和の女流文学の歴史的な一冊。2023/04/21

なおみ703♪

10
瀬戸内寂聴ではなく、瀬戸内晴美を名乗っていた頃の作品が主なるもの。女性の性というより、「生きること」そのものだと思った。女の「業」とか、「宿命」といった言葉も頭によぎった。全てそんなテーマだと思う。勝手なイメージとして、戦前戦後の女性は、淑女だったんだろうと思っていた。でも現実は、もっと複雑だったのだろう。そして、今より実はもっと婚外恋愛が寛容だったかもしれないと思った。いずれにしてもどの作品も幸せではない。生きていくことの悲しみ、孤独を痛烈に感じた。初読。決して批判されるような小説ではない。2020/09/22

まゆげ

4
花芯だけ読了。この主人公の、娼婦を自覚した最後の一文やそれまでの経緯が、この時代には衝撃だったのだろう。これも映画観たい。2016/08/14

及川まゆみ

3
「花芯」のみ読了。ところどころ、主人公の男に対するツッコミに笑う。そんな読み方もどうかと思うが(笑)。2014/03/28

アヴィ

1
昭和の人気女流作家瀬戸内晴美というよりも、出家して瀬戸内寂聴を名乗ってからの印象の方が強いが、本書のようなキリリとしまった短編群にこそ、その人生観が詰まっている。表題作のあふれるものは不倫があり、離婚があり、その全ての原因である男との再会があったりと、目まぐるしく動くのだが、そこには他の作家が書くような愛欲ドロドロや世の中への憎悪などは感じられず、妙に明るく、それが当たり前のことのように描かれる。後年瀬戸内寂聴として世に受け入れられる下地がここにある。2026/03/30

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