内容説明
街にあふれるコピーは「半篇の詩」だ!浮遊することばの洪水の中で、1篇のリアリティを追い求める。奇才・荒川洋治の最新詩論集。詩人は「詩」だけに満足しない。
目次
1 タテの詩論(詩は女であらねばならない;「触われぬ歌」のあめつち;ハンペン・ストーリー;「愛された」抒情詩;目で読む戦後詩 ほか)
2 個々の詩論(叙事詩の天辺;墓前の恋歌;切り詰めた母国語;ことばの総力をあげて;「安心」ストライプ ほか)
3 ヨコの詩論(「星への旅」;靴の家;冬の声;ソウルの赤い雪;二十の瞳 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々木雅弥
2
頁をめくるたびに色々とちいさな発見がある。詩論のなかでは読みやすいし、エッセイに近い部分も多くあるが、決して手抜きによるものではない。2013/03/06
0
再読。ずいぶん昔に読んだが、「詩は読むもの」ではなくて、「詩は目で見るもの」という言葉にずいぶん救われた記憶がある。「広告」のコピーに詩との近接性を見出したり、武者小路実篤の「詩」を賞賛することにも現れているように、「貧しさ」を「軽さ」として肯定したことに批評の相対的な強度が賭けられている(稲川方人と意外と交差する部分ではある)ただ、「つぶやき」が「ポエム」として社会に流通/浸透している現代において荒川洋治の当時持っていたイロニーが既に機能しなくなっているのは皮肉なものではあるのだけれども。2021/02/01
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