内容説明
二人の眼に映った歌舞伎とは、伝統とは。その思索と行動を詳細に跡づけ、“近代歌舞伎評論”誕生の経緯を明らかにした力作!伝統芸能の明日に一条の光を照射する話題の書。
目次
1 演劇評論家としての小宮豊隆(「中村吉右衛門論」;新旧演劇界への投石;劇評家の任務;「勧進帳」論;「夜の宿」と舞台監督;小山内薫との舞台監督論争;演劇批評の方法)
2 山内薫の歌舞伎論(「毛抜」の脚本;奇抜とノンセンスの発見;ドラマトゥルギーと色彩美;新国民劇の模索;小山内の「型」の見方;小劇場運動と蝙蝠座の企画;スペクタクルとヲオドヰル;「或る新しい芝居」の産苦;近松物の改作)