内容説明
雑貨屋を営むヤナは、今日も陽だまりの中、“懐古”に浸る。ヤナとチェスをするために、ほぼ毎日彼女の店に通う友人ナタリア。毅然たる態度で苦難を乗り越えるヤナの娘アンフィサ。過去を解き放ち、未来へ歩もうとする陶芸家見習いの隣人ニコライ。古びた小さな雑貨屋の日常の物語。“一冊の古書を買った男”の帰り道での心の葛藤を描いた短編一人舞台『帰宅途中での後悔』を併収。
著者等紹介
倉石清志[クライシセイジ]
1975年福岡県生まれ。長崎純心大学大学院博士後期課程修了。博士(学術・文学)。専攻は哲学、文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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江口 浩平@教育委員会
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【戯曲】逆のものさし講2019年12月の選定本。奇しくも自分に対する励ましのように捉えられ、読みながら力付けられた。「成長は人生の醍醐味。それを見れるのは贅沢なこと」教師をしている私にとって、子どもの成長を信じて見守り、励まし続けることが本分なのだろう。過去に囚われず、安らぎを与える自分自身の内なる泉を見つけられるように支援すること。運命に流されるのではなく、運命を肯定して自らの意志で流れていくこと。人生において意識していきたいことが散りばめられた一冊だった。2019/12/31