目次
第1章 戦後の昭和天皇外遊構想 一九五二~一九七〇年(戦後「皇室外交」の始動;池田内閣の天皇外遊構想;佐藤内閣の天王初外遊計画)
第2章 昭和天皇訪欧と政治 一九七〇~一九七一年(天皇訪欧交渉の政治力学;天皇訪欧の正式決定;天皇訪欧抗議行動への対応;天皇訪欧と戦争責任問題)
第3章 昭和天皇訪米問題の政治力学 一九七一~一九七四年(天皇訪米問題の始動;一九七二年天皇訪米問題;一九七三年天皇訪米の推進と延期;一九七四年天皇訪米計画の白紙化;一九七四年フォード訪日と天皇訪米問題;おわりに)
第4章 昭和天皇訪米と政治 一九七四~一九七五年(天皇訪米の正式決定;天皇訪米政策の展開;天皇訪米の成果と問題点;おわりに)
著者等紹介
舟橋正真[フナバシセイシン]
1982年茨城県に生まれる。2010年明治大学文学部卒業。2012年立教大学大学院文学研究科博士課程前期課程修了。2014年日本学術振興会特別研究員DC2(~16年)。2016年日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、立教大学立教学院史資料センター助教、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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秋津
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「憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」(日本国憲法第4条)象徴天皇として昭和天皇が戦後初めて行った訪欧・訪米について、時の首相と宮内庁等との関係、野党(特に社共)の態度の相違、訪問国政府との折衝などを膨大な史料を駆使して丁寧に考察されている。いわゆる「平成流(における国際親善)」がどのような試行錯誤や紆余曲折の上に成り立っているのか、ひいては「象徴天皇による『皇室外交』とは何か、そして『象徴天皇制』とは何であるのか」という「命題」(結論)を考える上での必読の書と考える。2020/01/03