内容説明
ヨーロッパはどう生まれどこへ向かうのか?若き俊英が壮大に描くヨーロッパ統合の夢と現実。
目次
ヨーロッパとはどこか?(問われているもの;すべては人間の意志によるもの;さまざまな思想、さまざまな手段)
第1章 「中世~近世」ヨーロッパ統合の始まり(ヨーロッパ世界の創出と自律;キリスト教のヨーロッパ;諸国家分立へ向かうヨーロッパと統合ヴィジョン)
第2章 「近世~近代」ヨーロッパ統合の夢と現実と(主権国家の出現と国際秩序;コスモポリタニズムとヨーロッパ統合;諸国民の権利をめぐって)
第3章 「近代~現代」ヨーロッパ統合の実践へ(「一つのヨーロッパ」をめぐって;ヨーロッパの破滅、そして統合への模索;政治統合か経済統合か)
終章 ヨーロッパはどこへ向かうか
著者等紹介
中嶋洋平[ナカシマヨウヘイ]
1980年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程単位取得退学。フランス国立社会科学高等研究院(EHESS)政治研究系博士課程修了。政治学博士。現在、東洋大学ほか非常勤講師。専門は、政治思想史・ヨーロッパ総合思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2023/03/20
佐藤丈宗
1
突き詰めると定義や実体が曖昧なものがある。ヨーロッパというものもそうだ。本書では地理的ヨーロッパ、政治的ヨーロッパ、文明的ヨーロッパをひとつの物差しとして、「ヨーロッパ」と呼ばれるユーラシア大陸西部の歴史を読み直す。その際、キーとしているのが統合思想である。現在にいたるまで「ヨーロッパ」が歩んできた歴史と、ひとまとめで語れぬその複雑性。さらに現在進行形のEUが抱える展望と課題を知る上で有意な力作である。2016/08/07
hits_y
0
読もうと思ったのは表紙のフェルメール絵画にひかれただけかも。ヨーロッパに興味はあるというのも理由だけど、政治には興味が無いのも再認識した。どちらかというとテクノロジーや文化の視点からヨーロッパを論じた本が読みたい。2016/03/12