感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takeapple
9
自由民権運動史の入門書、ハンドブックという位置付け。自由民権運動の通史的理解、研究史、参考文献、関係資料館についてもよくわかる。私が史学科の学生だったのは、今から30年も前なので、その頃からの30年でこんなに研究が進んだのかという感じだ。所謂戦後歴史学に位置付けられる、色川大吉先生による五日市の私擬憲法の発見なんていうのは、素晴らしい成果だと思うけれど、新しい歴史学がその上に位置付けられているということがわかった。安在先生が新しい歴史学を批判的な目で見て正統派歴史学の系統にいるのも好感が持てる。2017/02/28