内容説明
19世紀のイギリス議会政治に黄金時代をもたらした大政治家の生涯を流麗な文章で描く。1967年毎日出版文化賞受賞作が、今ここに甦る。
目次
序章 一九世紀開幕直後の政治と社会
第1章 謹厳青年
第2章 保守党の新星
第3章 模索の時代
第4章 人民のウィリアム
第5章 生涯最高の時代
第6章 大樹に風は鳴る
終章 老樹の悲願
著者等紹介
神川信彦[カミカワノブヒコ]
1924年東京生まれ。1947年東京大学法学部卒。1951年東京都立大学講師、52年同助教授、61年同教授。法学部長などを歴任。88年定年退職。専攻はイギリス政治史。2004年逝去
君塚直隆[キミズカナオタカ]
関東学院大学文学部教授。1967年東京生まれ。90年立教大学文学部史学科卒。93年から94年にかけてオックスフォード大学セント・アントニーズ・コレッジ留学、97年上智大学大学院文学研究科史学専攻修了。博士(史学)。神奈川県立外語短期大学教授を経て、2011年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てれまこし
7
偉大な議会人グラッドストンの生涯はまた近代に生れついた信仰心篤いキリスト者が悩みながら次第にリベラル政治家に変貌していく過程でもある。若いときに聖職者になるか政治家になるか悩んで、政治も神から与えられた使命を達する手段と心得てる。熱心な国教徒で保守党内でも眉を顰められるほどの超保守派だった若者だし、晩年に至るまで政治から身を引くと不信仰と戦うために神学的著述に勤しんだりする。たが旅先のナポリで政治犯の拷問虐殺の現場を目にして、大陸における「保守」とはそうした「反キリスト的」専制国家を擁護する立場だと知る。2025/04/29
kazutoshi
1
本書はグラッドストンの生涯、そしてグラッドストンの生きた19世紀イギリスの議会政治・政党政治を流麗な文章で描いてある。しかし準学術書とはいっても正直初心者向きではない。ある程度イギリスの歴史を知らないと読んでいてきついと思う。ただそれを抜かしても良書なのは間違いない。2012/04/01
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