内容説明
ヤクザ、闇金、元女性、バイオリン日本一、プッシャー…さまざまな経歴を持つ彼らは、今日も夜を引き裂いて走り続ける。彼らはどんなきっかけで、どんな人生の道のりを経てこの職業にたどり着いたのか。寝静まった夜の街で繰り広げられる物語。
目次
第1章 桜
第2章 スピードが命
第3章 八つの携帯電話
第4章 Bボーイ
第5章 最後の記憶
第6章 夜の魚
第7章 凄み
第8章 バイオリン
第9章 間違い電話
著者等紹介
東良美季[トウラミキ]
1958年神奈川県川崎市出身。國學院大學文学部哲学科卒。ヌードグラビア誌編集者、アダルトビデオ監督、音楽PVディレクター、グラフィック・デザイナーを経て、執筆業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
41
男が最後に行き着く職場だそうだが、私には飄々と都会をさすらう深海魚のようなかっこよさを感じた。2編のインタールードはその集合体による創作なのだろうが、リアルがハードボイルド小説のようなので虚実の境目が曖昧になりドキリとする。2025/03/14
GAKU
29
いくつか職を渡り歩いてきた中で、一時デリヘルドライバーに携わってきた人達の、半生的なノンフィクションです。ほとんどがアンダーグラウンドな職を、転々としてきた人達でしたね。都会の闇を覗いたような読書でした。一度闇に紛れ込んでしまったら、明るい世界に戻るのは大変ですね。 2025/03/26
タツヤ
18
こういうアングラ的なものの知識を得られるというのも読書の大きな利点だろう。 何の本を読んでいるのか、子どもに訊かれた時に答えようがないのが困るので、なるべく表紙を隠して読みました。2025/01/05
DEE
12
現役、もしくは過去にデリヘル嬢を送り届けるドライバーをやっていた男たち。 昼間の世界だけを見ていたら絶対に見えてこない物があり、この本はそんな彼らの目を通してそれを少しだけ見せてくれる。 当たり前だけど色々な人生があり色々な仕事がある。それを疑似体験できてとても面白かった。性風俗は実に奥が深い。2020/07/02
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
11
デリヘルという業態、なんでそんなに儲かるのかわかんなかったのだけど、ドライバーの腕が売り上げを大きく左右していたということを初めてしった。車を運転するドライバーという職業はいくらでもあるだろうけど、「デリヘルドライバー」と括る必然性はあったのだな。風俗業界の人はみな真面目、という著者の感想があったけど、真面目な人だけがインタビューに応じてくれたのではないか。きっと真面目な人ばかりが著者のもとにやってきたのだと思う。それは著者の誠実さにインタビュイーが感応したのだろう。2018/03/20
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