内容説明
ガード下、闇市跡、花街の名残。昭和の黒幕たちが愛した街。ニュー新橋ビル、スタジオジブリ、謎の壁画、新橋系ナポリタン…新橋には多くの秘密が埋まっている。
目次
第1章 闇市が生き残る街
第2章 オヤジの聖地・ニュー新橋ビルを迷い歩く
第3章 新橋はなぜナポリタンの街となりしか
第4章 三大実話系週刊誌と新橋
第5章 最後のフィクサー
第6章 新橋名物レンタルルームで漏れる嗚咽
第7章 SL広場で交錯する人生
第8章 消えた成人映画会社「東活」
第9章 ガード下の証言
第10章 事件とドラマは新橋で起きる
著者等紹介
本橋信宏[モトハシノブヒロ]
1956年埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。執筆内容はノンフィクション・小説・エッセイ・評論。著書に『全裸監督 村西とおる伝』(太田出版、第39回講談社ノンフィクション賞最終候補作)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MATSUDA, Shougo
47
古本屋で購入。新橋について歴史的にもいろいろなものが滞留し、変わるものは一新され変わらぬものはそのままの姿を保ちつつ、、と、書籍柄内容が雑多で読みづらさもありますがそこも含めて参考となりました。2020/01/03
fwhd8325
39
銀座の隣にありながら、対照的に猥雑な印象を持つ。しかし、その猥雑さを敢えて隠そうとしていないところが魅力だと思います。学生時代は、日活ロマンポルノを見に、社会人になってからは、風俗店にも、知らない飲み屋でちょっとぼったくりにあったこともあります。女性には申し訳ないけれど、男の街だと思います。ここに行けば、なんだか、独りじゃないって安心したりもします。官庁街と日本一の繁華街に挟まれ、まさしく魔界の雰囲気を感じます。この著書は、見事なドキュメンタリーだと思います。シリーズの中では一番好きです。2018/03/20
おいしゃん
26
新橋にまつわる、人、事件、場所の雑記帳といった感じ。 新橋界隈には少なからず思い出があるので、ふむふむと読めた。2020/11/05
あーびん
25
サラリーマンの街というイメージの新橋、その知られざるディープでアンダーグラウンドな裏側に迫る。今度東京に行ったら、新橋のナポリタンを食べて、ニュー新橋ビルを覗いて、金正男が愛したガード下で飲んでみたい。三島由紀夫の最期の晩餐の店も気になる。「寅さん映画を影から支えたのは成人映画」という松竹と東活の関係が興味深い。徳間書店社長や三大実話系週刊誌の話も面白かった。2018/07/09
ga
19
通勤で使っていたり馴染みのある街・新橋。烏森口から浜松町に続く古い映画館の猥雑さも「らしいな」と思い、当たり前に通り過ぎていた。だけどニュー新橋ビルの間口の狭い店が戦後闇市からの権利引継ぎゆえとは成程納得。上司に連れて行ってもらった新橋駅前ビル地下の小料理屋が抜群に美味しかったり、SL広場裏手のゴチャッとした場所の焼き鳥も素晴らしかった事も思い出す。前者は一見さんお断り、後者は1人じゃ絶対辿り着けない場所。91歳のママに靴磨きのおばあちゃんなど長く商売をやっている人の話も奥が深い。2017/12/30