感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岬
3
この本は素晴らしかったですよ。 まず、小さな王国として、日本からも中国からも独立した存在であるために知恵を絞り抜く琉球の歴史自体が躍動的でマル。 歴史の流れをたどりながら、そこで生きた人たちや事物のサイドヒストリーがコラム形式で豊富に紹介されていて、これもいちいち面白い。気がきいてる。 最後に、若いウチナーンチュにウチナーの歴史を知って欲しい、歴史を学び獲得した光で未来を照らして欲しいという著者の思いがひしひしと感じられるところ。良い。 私はヤマトンチュだけど、読んで良かったなと思いました。2017/05/22
モッチー
2
先史時代に始まり、琉球王国の成立と繁栄、薩摩の支配、廃琉置県、沖縄戦、米軍占領、日本復帰と、現代までの琉球・沖縄の通史を一冊の本にまとめている。序文で「「琉球史は日本史にとって外国史の研究である」といわれるように、琉球・沖縄は単純に日本の一地域として位置づけることはできない。それどころか、琉球・沖縄史の視点を日本史に組み込むことによって、従来の日本史像を打ち崩す、あらたな歴史の枠組みづくりを担うことさえできるのである。」と述べられている通り、本書には琉球・沖縄の豊かな独自の歴史が高密度で記されている。2020/08/05