内容説明
インド太平洋の海を中国の進出から守るために。2008年にアメリカ太平洋軍司令官が警告した「太平洋分割論」。太平洋をめぐる安全保障を専門とする著者は、米国と自由連合を締結するミクロネシア諸国に海上保安事業を立ち上げ、現場の政策立案に関与。さらには、安倍政権のインド太平洋構想の方向性を決する提言を続けてきた。中国による軍事的進出、政治工作によって麻薬やサイバー犯罪が横行する無法地帯と化しつつある太平洋島嶼地域に、日本はどのように関与すべきか。太平洋開拓の歴史を丹念に紐解きつつ、その具体策を提示する。
目次
序章 セキュリティダイヤモンドと太平洋の島々
第1章 インド太平洋を渡ったバナナ
第2章 西洋の植民―誰が最初に太平洋を分割したか?
第3章 日本が開拓した太平洋の海
第4章 冷戦下の太平洋の島々
第5章 中国の進出―赤く染まる太平洋
著者等紹介
早川理恵子[ハヤカワリエコ]
太平洋島嶼国の安全保障、福祉教育事業に30年現場で関与。第8回太平洋・島サミットにインド太平洋構想と海洋安全保障を提言。ミクロネシア海上保安事業を立ち上げ、ミクロネシア3カ国+日米豪政府の協力体制を構築。第1回太平洋・島サミットの目玉事業「南太平洋大学遠隔教育システムUSPNet」をODA案件にする。哲学博士(オタゴ大学)、国際政治学(青山学院大学)・教育学(千葉大学)修士、芸術学士(国立音楽大学)。渡辺昭夫東京大学名誉教授に師事。内閣府青年事業に参加し、日本青年国際交流機構、シアップインターナショナル組織創設に関与、事務総長を務める。現在、同志社大学法学研究科で海洋法を学ぶ傍ら、パラオ柔道キッズ支援の輪、インド太平洋研究会を主催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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