内容説明
シャーロック・ホームズの生みの親、コナン・ドイルの自伝小説。36歳、港町の貧乏医者だった自身をモデルに書いた、大作家ドイルの原点とされる傑作。
著者等紹介
ドイル,アーサー・コナン[ドイル,アーサーコナン][Doyle,Arthur Conan]
1859‐1930。英国の作家。60編にのぼる「シャーロック・ホームズ」シリーズを書き、世界で最も有名な作家の一人。推理小説以外にも歴史小説や空想科学小説など、多くのジャンルの作品を残している。心霊術に傾倒したことでも知られる
田中喜芳[タナカキヨシ]
作家・翻訳家、シャーロック・ホームズ/コナン・ドイル/ヴィクトリア朝研究家。米国・ニューポート国際大学大学院客員教授。関東学院大学文学部、早稲田大学EC講師。人間行動学博士(Ph.D.)。日本推理作家協会会員。日本病跡学会会員。1987年、世界で最も権威あるホームズ研究団体ベイカー・ストリート・イレギュラーズ(BSI・米国)に、故長沼弘毅博士に次ぎ二人目の日本人として入会を認められる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぺったらぺたら子
3
小説としての出来はこの際どうでも良く、これこそドイルそのもの。ワトソンの暖かみ純情さ熱さはかなりドイル本人なのだ。強烈なキリスト教批判も的を射て真摯。ホームズが薔薇の完全な美から神の存在を導き出す場面は実はドイルがホームズに一番言わせたかったセリフなのだろう。医者として真摯であったがための、論理的思考の行き着く所としてのキリスト教批判と霊性。そこに怜悧な実証主義者であるが故に無宗教であったチェーホフにひっそり萌芽した霊性との類似を感じる。物語の最後に投げやりになる愛すべき癖には呆れながらの嬉しい苦笑。 2016/08/29
かじうら
0
シャーロック・ホームズの生みの親、コナン・ドイルの自伝小説。医師のマンローに起きた様々な出来事を友人へ宛てた手紙によって語る構成の小説。 前半は医師としての才能はあるが変人なカリングワースに振り回され葛藤する。後半は独立開業して最初は苦労続きだがマンローの誠実な人柄に惹かれた周りの人たちの力によって好転し始める。 ドイルはこの本を読んだ人に人生の苦難に対して優しさと誠実さを持ち立ち向かっていけば必ず乗り越えていけるはずと伝えてるように気がしました。 2024/05/05
L_apis
0
シャーロック・ホームズシリーズ以外読んだことないなって思って読んだ。 面白かった。宗教関連のお話とか日常的なお話が、手紙に書かれていて自分が手紙を受け取っているような気分で読めた。手紙いいなって思える温かみがあった。2020/08/29