うつ病とサッカー―元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録

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  • サイズ B6判/ページ数 526p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784905349433
  • NDC分類 783.47
  • Cコード C0095

出版社内容情報

これは悲劇の物語ではなく、うつ病の啓蒙書である

数々のベストセラーと並び
William Hill Sports Book of the Year受賞
傑作ノンフィクション

元ドイツ代表G K エンケは
模範的なエリートアスリートであり、
成功の絶頂にいた。
彼はなぜ、自ら命を絶ったのか?
心の病は誰にでも襲いかかる。
大事なのは社会の理解である。

――ロベルト・エンケの死によって、
私たちがうつについてほとんど何も知らないことに気づいた。
私たちはうつについて話すことの困難さを突然自覚したのだ。
ロベルトと同じように、私たちは自身のうつのこと、
家族のうつのことは隠す方が良いと思っていた。
(中略)ロベルトに死が解決法だという誤った考えを抱かせた
病の強さとは何なのだろう?
彼のように繊細な人間が、
愛した人たちや自分が身を投げた列車の運転手に苦痛を与えることを考えないとは、
一体どんな闇を生きなければならなったのだろう?
うつとともに生きるとは、いつでも再発し得ると考えながら生きるとは、どういうことなのか?
恐怖することを恐れるとは、どういうことなのか?
ロベルト・エンケは答えを見つけたがった。
私ではなく彼こそがこの本を書くことを望んでいたのだ。
(序章より抜粋)

ロナルド・レング[ロナルドレング]
著・文・その他

木村浩嗣[キムラヒロツグ]
翻訳

内容説明

元ドイツ代表GKロベルト・エンケは模範的なエリートアスリートであり、成功の絶頂にいた。彼はなぜ、自ら命を絶ったのか?心の病は誰にでも襲いかかる。大事なのは社会の理解である。これは悲劇の物語ではなく、うつ病の啓蒙書である。数々のベストセラーと並んでWilliam Hill Sports Book of the Year受賞傑作ノンフィクション。

目次

及ばなかった詩の力
幸運に微笑まれた少年
ビシッという乾いた音
敗戦は彼の勝利
恐怖
光の街
幸運
より高くより遠く

ノベルダ〔ほか〕

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

17
元ドイツ代表にまでなったサッカー選手、ロベルト・エンケ。うつ病により自ら命を絶ったかれと親しかったジャーナリストによる伝記。わたしはサッカーにまったく詳しくないのだけど、それでも戸惑うことなく読み進めることが出来たし、そうせざるをえないくらいの迫力に満ちた本だった。プロのアスリートとしての生活と、素のかれ自身。周りの人々とに関係と、成功にともなうプレッシャー。そこから浮かび上がるのは、うつ病という病の恐ろしさだ。ただ、悲惨なだけの本ではない。哀しくてやりきれないけれど、それだけではない。おすすめです。2019/04/20

KATE TAKAHASHI

2
読んでいて本当に心が苦しくなり、辛かった。自分もエンケ程のプロフェッショナルの世界には生きていないものの、うつ病の経験があり、今もその兆候があるからこそ、彼の心境や周りの人の無力感など身に染みて感じ取れた。うつ病は実体がないボヤけた存在だからこそ当事者もサポーターも頭を悩ませ苦しむものだと思う。日常の小さな喜びを感じることが大切である。2019/03/31

K

1
いつかは読まねばならない本だと思っていました。彼とはほぼ同世代、伝える側ですが20代前半から10年海外サッカーの仕事に携わり、同じ病の経験があり…私も加担してたけど、サッカーの世界はできもしないのにああだこうだ言って食い扶持を得ている人間も多く、彼の純粋な魂はそのプレッシャーには耐えられず、一方で自らの能力がトップアスリートのそれであることを彼自身が分かっていて、理想と現実のギャップが大き過ぎたのかなと…勝手に思いました。後輩のGKたちに自分の経験に基づいて真摯に助言してあげるくだりとか、泣けてきました。2020/01/14

オバッチ

1
サッカー好きということもあって以前からロベルト・エンケのことは知っていた。彼がうつ病がきっかけで自殺をしていたことも。本書はそんなエンケがうつと闘いながら生きた人生の記録である。読み進めても果たして周囲に彼を救う手立てがあったのかどうかはっきりとした答えが出てこない。自殺をするまでに何が決定的な引き金になったのかもわからない。むしろ、治ったと思ったらまた姿を現すしつこさなど、うつの恐ろしさを再認識することになった一冊だった。うつを知らない人、うつに対して偏見や思い込みがある人はぜひ読んでみてほしい。2020/01/05

セパック ボラ

0
ドイツ代表とは比ぶべくもないが、昔のミスやプレッシャー、怖さが次々と蘇ってきた。ロベルト・エンケがGKでさえなけれは…。2019/01/14

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