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内容説明
分かるか、コーマック。それが「死ぬ」ってことなんだ。「凍えるような寒さ、降りしきる雪の中、ダーモットはずっと忘れていた温かい気持ちを思い出していた。」アイルランドから届いた愛すべき家族の物語。
著者等紹介
オキャロル,ブレンダン[オキャロル,ブレンダン][O’Carroll,Brendan]
1955年、アイルランド・ダブリンに生まれる。作家としてだけでなく、脚本家、俳優、ラジオ・プロデューサーとしても精力的に活動するアイルランドの奇才。ナショナル・エンターテインメント・アウォードでアイルランドNo.1エンターテイナーに輝く
伊達淳[ダテジュン]
1971年、和歌山県那智勝浦町生まれ。翻訳家。関西学院大学商学部、東京外国語大学欧米第一課程卒業。2010年に株式会社恵光社を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱせり
8
『マミー』『チズラーズ』、そして最後の『グラニー』もう、この続きはないんだなあ。「続チズラーズ」を心のなかで思い描いています。短編とかであったらいいのに。アグネスの子どもたちの物語は続く。(アグネス、いつか、わたしも「そこ」で、お茶に呼んでね)たくさんのドラゴンフライが美しい空を飛び交っているイメージを心に思い描きつつ読了。2012/02/27
遠い日
3
おばあちゃんになったアグネス。子どもたちはおとなになり、我が道を歩き出す。傷つき迷いつつ、逡巡しつつ人生を歩く子もいる。とりわけ、四男のダーモットは遠い遠い回り道をすることになる。彼とアグネスの心境を中心に物語は進む。話のうねりにページを繰る手が止まらなかった。 根っこの部分ではしっかりと繋がっている家族の、信じ合う心に胸が熱くなる。愛し、信じることの尊さ。じゅうぶん、人生は生きるに値するものなのだ。 2012/03/21
hiyo07
2
アグネスの押さえつけた強がりや、ダーモットの捩れていく強がり・・・。本当に不器用な親子。グータラな父親の亡霊に揺り動かされる思いがもどかしい。それでも一歩一歩、曲がりながらふらつきながら、自力で進もうとする姿に心打たれる。アイルランドに暮らす普通の家族の物語、十分な愛があるのに、ちょっとだけ擦違ってしまう物語。不器用で、でも絶妙なバランスで繋がって支えあっていく家族の物語。真面目に一生懸命暮らしていけば、いつか素敵な人生に到達できる、そんな希望をくれる物語。いつか私も、ドラゴンフライになれるだろうか?2012/01/09
dumpty
0
終わっちゃった!哀しいけれど、充実してたし満足です!2012/06/26