出版社内容情報
400年間,誰も語らなかったシェイクスピアの魂の叫び。『よみがえる「ハムレット」』に続くシェイクスピア精読シリーズ第2弾!
物語は謎かけで始まり,復活したポーシアの父親がヴェニスの商人の悪を滅ぼす別の物語の幕開けで終わりを告げる。悪者の「ぬか喜び」が善の力によって滅びるからこそ,『ヴェニスの商人』は喜劇なのだ──
序 文
第1章 『ヴェニスの商人』の概要
1 くじ引きによる結婚と借金話
2 人肉裁判
3 その他の結婚話
第2章 現在までの読まれ方
第3章 謎かけで幕が上がる
第4章 召使いラーンスロットの転職
1 良心の痛み
2 「鳩」について
3 ラーンスロットの罪状
4 仕掛人は誰?
第5章 指輪と猿の物語──ジェシカ論
第6章 グラシアーノの謎の乗船
第7章 裁判と判決の問題点
1 証文作成の経過
2 ポーシアの驚き
3 シャイロックの沈黙─深い悲しみ
4 判決に込められたアントーニオの野心
第8章 ポーシアの「絶望の詩」
第9章 絞首に関する科白など
第10章 限りない欲望
第11章 正しい人間の復活
1 物語のまとめ
2 謎の恋の歌
3 ポーシアの父は生き返った
4 偏見と先入観
おわりに──批判のお願い
坂本 佑介[サカモト ユウスケ]
弁護士。九州大学文学部(社会学専攻)卒業
著書=『よみがえる「ハムレット」─正しい殺人/死者の復讐』(海鳥社,2008年),『ロミオとジュリエット・悲劇の本質』(花乱社,2017年4月刊行)
内容説明
物語は謎かけで始まり、復活したポーシアの父親がヴェニスの商人の悪を滅ぼす別の物語の幕開けで、終わりを告げる。悪者の「ぬか喜び」が善の力によって滅びるからこそ喜劇なのだ―400年間、誰も語らなかったシェイクスピアの魂の叫び。
目次
『ヴェニスの商人』の概要
現在までの読まれ方
謎かけで幕が上がる
召使いラーンスロットの転職
指輪と猿の物語 ジェシカ論
グラシアーノの謎の乗船
裁判と判決の問題点
ポーシアの「絶望の詩」
絞首に関する科白など
限りない欲望
正しい人間の復活