感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
36
積読本をようやく読了。2014年から2年英国に留学した日本の若手官僚の日記。英国のEU離脱の国民投票を現地で見た肌感覚の分析もなかなかだが、特筆すべきは英国の強さをまとめた第2章。コモンウェルス(旧植民地)という弱い紐帯のハブ、世界の優良事例をすぐパクるカンニング体質、人にやらせる乗っかり上手体質、とりあえずやってみるトライアンドエラー気質、日本のカイゼンに近いフィードバックへの情熱など、5つの戦略は見習うべき点があります。カネ、コネ、チエの3つのキャピタリズムで成り立つエリート層の分析も腹落ちしました。2018/08/28
まるさ
5
他国の文化を紹介する本や記事は数あれどもここまで滞在国の文化に深く入り込んで書かれたものは読んだことがない。2018/04/08
shushu
3
現職官僚(省庁不明)がLSEとオックスフォードでそれぞれ修士課程で学びながら、見えたイギリスを考察した本。密林でブレイディみかこを検索していたら、この本がリストにあがってきたので、同時期でも違う立場だとイギリスがどう見えるのか読んでみた。「緊縮」なんて全く出てこないし、あまりに世界が違っていて、かえって納得。同じ国から来日しても、国費留学で東大で学ぶ人と所謂技能実習で地方に住む人がいたとしたら、見えること、気になることは全く違うんだろうな。2018/09/10
ちゃいこ
2
知人の紹介で手に取ったが、非常に面白かった。英国の階層社会を日本が真似できるかはわからないが参考になるところはたくさんある。2018/09/03
chiro
2
英国という国について殆ど興味がなく、目立たない存在であったがこの著作で改めて英国の存在について認識できた。ユーロ圏でもドイツ・フランスの後塵を拝し、イタリア・スペインと比べ文化・芸術的な派手さもない印象の英国がまさに大英帝国として君臨してきた歴史が脈々と伝承されている象徴としてのオックス・ブリッジのポジションとそこから生み出されていく著者が言うところのコネクションの価値の偉大さを感じることができ、英国への興味が募る作品であった。 2018/03/05