出版社内容情報
構想3年。『魔法の世紀』に続く落合陽一2冊目の主著。落合思想の集大成にして、未来へのマニフェストが登場。
いま最も注目の研究者にしてメディアアーティスト、落合陽一の最新作!
十分に発達した計算機群は、自然と見分けがつかない――
デジタルネイチャー、それは落合陽一が提唱する未来像でありマニフェストである。
ポストモダンもシンギュラリティも、この「新しい自然」の一要素にすぎない。否応なく刷新される人間と社会。それは幸福の、経済の、民主政治の再定義をもたらす。新たなるパラダイムはここから始まる……!
我々は、「ゲート」や「つなぎ目」のない世界を生み出し、標準化を多様性で置き換え、個人の幸福や不安といった人間性に由来する強迫観念をテクノロジーによって超越しうる。我々にとって必要なのは、テクノロジーが向かう未来へのビジョンと情熱だ。(あとがきより)
目次
まえがき
第1章 デジタルネイチャーとは何か
――オーディオビジュアルの発明、量子化、デジタル計算機、そして計算機自然、デジタルネイチャーへ
機械と自然が融合する時代が始まる
〈近代〉を乗り越えるための思想
メディアアーティストとしてのエジソン
コミュニケーションツールとしての蓄音機
電流戦争から100年後の直流的デジタル社会
〈近代〉を規定する「エジソン=フォード境界」を乗り越える
近代以前の社会から「脱近代」的自然化を考える
「AI+BI型」と「AI+VC型」に分化する社会
「タイムマネジメント」から「ストレスマネジメント」の時代へ
第2章 人間機械論、ユビキタス、東洋的なもの
――計算機自然と社会
〈人間〉と〈機械〉の統一理論・サイバネティクス
サイバネティクスとインターネット以後の接続
「End to End」という魔術
サイバネティクスとユビキタスを思想的に継承する
計算機自然が〈人間の補集合〉となる
コミュニケーションをAIが補う世界
〈言語〉から〈現象〉へ
コラム 魔術化とフェイクニュース
第3章 オープンソースの倫理と資本主義の精神
――計算機自然と自然化する市場経済
マルクスとウェーバーに還って現代のエコシステムを考える
オープンソースの倫理と資本主義の精神
絶えずリセットされ続ける市場の出現
オープンソースの倫理が変える社会
各分野で生まれるオープンソースの二重構造
全体最適化による自然。個別最適な全体主義
「脱倫理性」がもたらす可能性
コラム 日米戦後デジタルカルチャー史を比較する
第4章 コンピューテーショナル・ダイバーシティ
――デジタルネイチャー下の市民社会像、言語から現象へ
明治期以来の和訳の困難
リアル/バーチャルからマテリアル/バーチャルへ
〈人間‐機械〉の中間領域にあるオルタナティヴ
オルタナティヴはプラットフォーム圏域を突破する
コンピューテーショナル・ダイバーシティ
ダイバーシティにコミュニティや社会の意思決定を最適化する
第5章 未来価値のアービトラージと二極分化する社会
――デジタルネイチャーは境界を消失させる
〈楽園〉の世界と〈奴隷〉の世界の二項対立を乗り越える
第三のてこの原理「アービトラージ」
帝国に対抗する「ラボドリブン」の可能性
コラム デジタルネイチャー時代の学習論
第6章 全体最適化された世界へ
――〈人間〉の殻を脱ぎ捨てるために
計算機自然がもたらす「新しい自然」
コード化によって変わる遺伝的多様性
ロボティクスとVRによって解放される「身体」
解体される「自我」「幸福」「死」の概念
失われた多様性をインターネットが担保する
人間の生物的限界を超えた知性が出現する
大局的変化は魔術化される
終章 思考の立脚点としてのアート、そしてテクノロジー
――未来を予測する最適の方法としての
〈超人〉・〈身体性〉からデジタルネイチャーへ
デジタルネイチャーの始まり
メディアは感覚器的な拡張を志向する
〈物質〉と〈実質〉の境界を突破する
〈生命〉と〈機械〉の新しい関係
不可視のデータ、そして重力からの解放へ
風景と計算機自然
あとがき 汎化と遺伝子と情報
著者紹介
落合陽一
1987生。2015年東京大学学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の短縮終了)、博士(学際情報学)。2015年より筑波大学図書館情報メディア系助教デジタルネイチャー研究室主宰。2015年Pixie Dust Technologies.incを起業しCEOとして勤務。2017年より筑波大学学長補佐、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学客員教授を兼務。2017年12月「デジタルネイチャー推進戦略研究基盤」を筑波大学内に設立し、筑波大学助教を退職、及び本基盤の代表/准教授として筑波大学に再就任し、現職。JST CREST xDiversity代表。専門はCG、HCI、VR、視・聴・触覚提示法、デジタルファブリケーション、自動運転や身体制御・多様化身体。研究論文は分野の最難関国際会議であるACM SIGGRAPHやACM UIST、CHIなどに採択されている。
著書に『魔法の世紀』『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』(どちらもPLANETS)、『日本再興戦略』(幻冬舎)、共著に『10年後の仕事図鑑』(SBクリエイティブ)など。
内容説明
デジタルネイチャー、それは落合陽一が提唱する未来像であり彼のマニフェストだ。ポストモダンもシンギュラリティも、この「新しい自然」の一要素にすぎない。否応なく刷新される人間と社会。それは幸福の、経済の、民主政治の再定義をもたらす。新たなるパラダイムはここから始まる。
目次
第1章 デジタルネイチャーとは何か―オーディオビジュアルの発明、量子化、デジタル計算機、そして計算機自然、デジタルネイチャーへ
第2章 人間機械論、ユビキタス、東洋的なもの―計算機自然と社会
第3章 オープンソースの倫理と資本主義の精神―計算機自然と自然化する市場経済
第4章 コンピューテーショナル・ダイバーシティ―デジタルネイチャー下の市民社会像、言語から現象へ
第5章 未来価値のアービトラージと二極分化する社会―デジタルネイチャーは境界を消失させる
第6章 全体最適化された世界へ―“人間”の殻を脱ぎ捨てるために
終章 思考の立脚点としてのアート、そしてテクノロジー―未来を予測する最適の方法としての
著者等紹介
落合陽一[オチアイヨウイチ]
1987年生。メディアアーティスト。2015年東京大学学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の短縮終了)、博士(学際情報学)。2015年より筑波大学図書館情報メディア系助教デジタルネイチャー研究室主宰。2015年Pixie Dust Technologies.incを起業しCEOとして勤務。2017年より筑波大学学長補佐、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学客員教授を兼務。同年12月「デジタルネイチャー推進戦略研究基盤」を筑波大学内に設立し、筑波大学助教を退職、及び本基盤の代表/准教授として筑波大学に再就し、現職。JST CREST xDiversity代表。専門はCG、HCI、VR、視・聴・触覚提示法、デジタルファブリケーション、自動運転や身体制御・多様化身体。研究論文は分野の最難関国際会議であるACM SIGGRAPHやACM UIST、CHIなどに採択されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
小木ハム
vinlandmbit
そふぃあ
Tenouji
-
- 和書
- 地租改正と明治維新