感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
静かな生活
3
自動車教習所の教本よりも具体的な車の詳細が記されてます。車への理想と車の置かれている微妙な社会の中の立ち位置の中で揺れ動いている様子が印象的。歴史編の前半はとりわけ勉強になったのですが、後半はその屈折した感じが前面にかなり出ており「未来」像をどう捉えるかに手間取ったところはあります。2021/08/16
mym
2
自動車はもともと未来を描く憧れの乗り物であったが、みんながその憧れを達成したことでコモディティになった。性能や効率から最適を望む以外の未来を提示すれば、まだまだ自動車は未来を描くことができる。都心に住んでいれば、確かに現在多く売られている自動車を所有する必要はないかもしれない。でも、rimonoのような新しい、小さくて遅い自動車は新しい未来を作ると思う。車だけが新しくなればいいということではないが、乗れるようになるといいなあ。2017/10/08
極限生命体
1
20世紀、人々が未来への夢を自動車のデザインに託していたことがよくわかった。そこには機能主義とは別の美学がある。今日では自動車が当たり前の存在となってしまったが、夢をデザインに託すという精神をこれからも大切にしたいと感じた。2017/10/11
yto9
0
個人のステータスの象徴として,また身体感覚の拡張というプリミティヴな欲求を満たす存在として一時代を築き,コモディティ化し,インフラになった車. 皆がより良い車が欲しいと思っていたことで,資本面でも余裕があり,合理性以外にも多様な側面を許容していたカーデザインが如何にして人に夢を見せ,またコモディティ化していくに連れ如何に夢を見せられなくなっていったのか. あらゆる分野で 非合理だけどかっこいいなどと言った美の追求をする余裕が無くなっていく社会でどうしたら人はまた夢を描けるのか? 考えさせられる一冊だった.2018/05/21




