内容説明
統合された世界から地域へ!進化的政治経済学の視野から市民社会論を再定位。
目次
国境を越える市民社会―グローバル化のもとでの世界市場と市民社会
世界市場の統合とガバナンス問題―「全般的危機」から「埋め込まれた自由主義」へ?
制度形成の理論と市民社会論
社会経済体制の進化と公共性
移行経済と経済統合―進化的視点の再定位
体制転換と制度の政治経済学
グローバリゼーションと地域経済統合―労働移動の視点から
NAFTAのもとでの米墨国境経済―経済統合の(非)制度化
動揺する欧州統合と移民問題―統計的概観
グローバリゼーションとEU結束政策
欧州統合と地域政策の新しい役割
著者等紹介
八木紀一郎[ヤギキイチロウ]
1947年、福岡県に生まれる。東京大学で社会学、名古屋大学大学院で経済学を学ぶ。1988年、京都大学博士(経済学)。岡山大学法文学部・同経済学部で「経済学史」、京都大学経済学部、同大学院経済学研究科で「経済原論」、「社会経済学」および「経済学史」、摂南大学経済学部で「社会経済学」および「経済思想史」を担当。現在、摂南大学学長。経済学史学会、経済理論学会、進化経済学会、経済教育学会等に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
21
とても難解でした。マルクス主義の市民社会論に立脚しつつ、グローバル化する資本主義に対して市民社会概念が成立するのかどうか考察されています。著者は成立するとする立場です。また、旧社会主義国が崩壊し市場経済を受け入れていく中で、進化的政治経済学という立場から問題を把握しようとしています。また公共性という概念と市民社会概念についても考察されていました。ちょっと引っかかる部分もあったのですが、僕自身がマルクスへの理解不足から何に引っかかっているのかわかりませんでした。もっと学ばないとですね。2017/09/24