内容説明
あの国の事情、この国の思惑…原発をめぐる世界の国々のはなし。
目次
1章 脱原発を決めた国
2章 原発の利用を続ける国
3章 世界の原発を考える
4章 福島事故と安全性
5章 廃棄物はどこへいく
6章 原発ゼロということ
7章 3E+S+2Pという考え方
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
46
日曜の各新聞の書評欄は、掘り出し物の本に出会える貴重な機会。毎日新聞で紹介されていた本著は、世界の原子力事情がきめ細かく、わかりやすく説明されている良書でした。それぞれの国が悩みながらも原発を選んで来た歴史があり、どの国もいまだ核廃棄物の処分場が決まっていない。フクシマの事故が起きた事などから、ドイツ、スイス、イタリア、ベルギー、台湾が脱原発を決めた。欧州の国々は隣国から電力を輸入できるが、島国の日本はできないので単純比較はできない。資源がない日本だからこそエネルギー安全保障の視点の必要性も説いています。2017/04/28
takao
0
世界の現状をニュートラルに2017/09/29
銀子
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海外電力調査会の編著本。世界中の原子力発電所の経緯と現在までを脱原発を決めた国と継続中の国ごとに整理し、廃棄物の問題と福島の事故、エネルギー安全保障上の問題、再エネについて論考しやすい章立てで構成されています。イデオロギーに偏らず、原子力の現在とエネルギー問題の「正確」な情報を網羅的に頭に入れたい方はお勧めできる一冊。脱原発の議論をするのであれば、せめてこの本の情報程度は抑えておきたい。2017/07/07
みーさん
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技術大国として知られる日本で起こった原発事故が、世界の原発事情に大きな影響を与えた事実を知った。2017/08/02
はま
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子どもや孫の代まで日本が安定したエネルギーを教授できるためにも、安全性を前提にして、世界は自国の資源環境を踏まえて、原子力の維持あるいは廃止を選択していることを理解しておくことの大切さを伝えてくれている。資源の少ないこと、島国で他国からの電力融通が期待できないという日本においては、世界の動向、例えばイギリスやフィンランドなどを手本に全国民が当事者意識を持って原子力を含めたエネルギーミックスによる政策を考えるきっかけになる本である。2020/03/10