感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ochatomo
10
約90年前、大正14年発行の復刻版だが、初山滋さんの挿絵のモダンさに非常に驚いた! 所収8編 編者・楠山正雄さん初版時の言葉で『この本のすぐれたお話と、美しい挿画と、高貴な装幀を通じて、子どもたちに、彼らの日常生活以上のより明るいものを求める心と、より高いものを望む心と、そしていいものを大事に持つ、行儀のよい習慣を与えることができれば、あるいはぜいたくとも思われるこの本が、一時の弄びにしかならない、お粗末な、いわゆる子ども向きの本の何十冊にもまさることが諒解されようと信じる。』 元本1925年 2015刊2019/02/22
belle
2
読んだばかりの百年文庫つながりでアンデルセンの童話を。冨山房から2015年に復刊されたこちらの初版は大正14年。初山滋のモダンな挿画が際立つ。細かな線描写とあたたか味のある色合いに魅入ってしまう。裸足の「マッチ売りの少女」。お皿の池で葉っぱの舟を漕ぐ「おやゆび姫」。大きな卵からは「みにくいあひるの子」。「一本足のヘイタイ」はお魚に飲み込まれ。両手いっぱい花を摘む「天使」。宴のあとの「ひこうかばん」。ひばりにキッスされた「ひなぎく」。「クリスマスの木」のてっぺんには金の星が光る。私の胸にも星がきらり。 2020/08/13
わちゃこ
1
アンデルセンの童話 8編に、 室井滋さんの絵がついています。 アンデルセンは幼いころ良く読みました。 マッチ売りの少女 などは最後死んでしまいます。 一本足のヘイタイ も最後は暖炉に入れられて 鉛に戻ってしまうという悲しい結末ですが、 魂は救われた。というような流れがあるように 思えます。 小さい時こういったお話を読んで 目には見えない物、心とか魂というような 感覚がはぐくまれる。というのは 確かにあるように思います。2017/08/27
おかっち
0
幼き頃に読んでいたら、この動植物たちの声を聴ける人に育っていたのかな…幼き目線だと初山滋さんの挿絵はどのように映るんだろう…と大人になって読むと感じてしまう。自然の摂理から離れた人間の行動を動植物の目線で描かれている。初山滋さんの描き出す世界観がとても魅力的です。彼の物語の飲み込み方、想像力にとても興味を惹く処です。尊敬する作家さんだ。2024/10/14
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