内容説明
NHKラジオ第1「すっぴん!」内で放送中の“自称・日本一刺激的な早朝映画コラム”「シネマストリップ」が書籍化。気鋭の映画ライター、高橋ヨシキが映画に隠された真の魅力をじっくりと解説。著者自選による33回分の放送を大幅に編集・加筆・修正して収録。
目次
『未来惑星ザルドス』
『エド・ウッド』
『ラリー・フリント』
デヴィッド・リンチ
『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』
『メリー・ポピンズ』
『スペースバンパイア』
『ドラキュラ』
『SPETTERS/スペッターズ』
『ショーガール』〔ほか〕
著者等紹介
高橋ヨシキ[タカハシヨシキ]
1969年生まれ。映画ライター、アートディレクター、デザイナー。雑誌『映画秘宝』でアートディレクター、ライターを務める他、映画ポスター及びDVDのジャケットデザイン、翻訳、脚本など多彩なフィールドで活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
活字スキー
15
【誰かの気分を害するかもしれないということを忖度するようになったら表現は死滅します】つい最近までボンクラ映画雑誌『映画秘宝』のメインライターの一人であった高橋ヨシキさんが、毎週金曜の朝からNHKラジオに出演されていたとは知らなかった。扱われる作品の傾向といい語り口といい、以前に読んだ『映画のディストピア』とかぶる部分も少なくないが、元がラジオ番組という事もあり、作品ごとの紹介はヨシキ節を効かせつつも良い意味で軽め。たっぷり33作品、本当に面白い映画の魅力に触れられる一冊。2021/03/17
蛸
8
解説で高橋源一郎が言っているように高橋ヨシキは「外の世界を見せてくれる映画おじさん」だ。自分にはない感性を求めて映画を観ている人間にすれば著者の紹介する映画の数々はツボでしかないはずだ。随所に著者自身の誠実なものの考え方が垣間見えるところも面白い。権力に対抗するための笑いの重要性や、人を人と思わない人間たちに対する怒り、退廃とは自由でセクシーなことであるetc…全体的にですます調でわかりやすいが、物事の本質を捉えた巧みな映画紹介本。毒にも薬にもならない表現に飽きた人は是非。2017/09/01
n_kurita
3
高橋ヨシキさんのこのコーナー、ずっと聴いてた。めちゃくちゃ楽しかったなぁ…終わってしまった事がいま本当に寂しい。源一郎さん、藤井彩子さんとのやり取りもほのぼのとしながらもそれぞれが鋭い発言もあり、知的で、でも少し緩くてとっても楽しかった。それを思い出しながらゆっくりと読んだ。またどこかで復活してはくれまいか。2020/06/21
MonoWaTameshi
3
加筆部分がかなりあるので、資料としての価値は書籍版の方が高いのかもしれないけれど、それでもやっぱり「シネマストリップ」の本領はラジオ放送なんじゃないかと思う。小説家高橋源一郎・NHKアナウンサー藤井彩子とのアンサンブルはとにかく最高で、本書出版時点で赤江珠緒不在の「たまむすび・町山智浩アメリカ流れ者」よりも、間違いなくこちらに軍配が上がる。しかし、TBSラジオでの町山・宇多丸の流れからではあるにしろ、高橋ヨシキをフックアップしたNHKは大したものだと思う。2017/11/07
ますりん
2
NHKラジオ「すっぴん」のコーナーの書籍化。当時買いそびれ。やっぱりお堅いメディアだけあって意外と王道な作品も多いです。映画秘宝的な毒々しさはさすがにないかな笑 未見の作品で面白そうだな(なんで未だ観てなかったんだろう?というのも含め)と思った作品は、 ・「殺しの分け前/ポイント・ブランク」「エド・ウッド」「モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル」「ドラキュラ」「死霊のはらわた」(未だ観れてないことに気付いた。。。) 「キャバレー」「ゼイリブ」とヤコペッティ監督作品関連、くらいでしょうか。2018/04/21