目次
プロローグ 世界は科学であふれている
第1章 科学は「それは何か?」と問えない(科学を身近に感じる;スープはなぜ腐るのか ほか)
第2章 「分類の迷宮」という罠(イヌはなぜ犬なのか;ヒトはなぜ人なのか ほか)
第3章 どうすれば「正しい」といえるのか―果てしなき検証―(権威ある研究機関で行われている心雲現象や超能力の検証;科学的に「原発」の「絶対安全」はありえない ほか)
第4章 科学の「真偽」、人間の「善意」(科学は「真偽」しか決められない;科学の価値とは何か ほか)
エピローグ 科学の美と快楽
著者等紹介
長谷川英祐[ハセガワエイスケ]
進化生物学者。北海道大学大学院農学研究院教授。動物生態学研究室所属。1961年、東京都生まれ。子どもの頃から昆虫学者を夢見る。大学時代から社会性昆虫を研究。卒業後は民間企業に5年間勤務。その後、東京都立大学大学院で生態学を学ぶ。主な研究分野は、社会性の進化や、集団を作る動物の行動など。特に、働かないハタラキアリの研究は大きく注目を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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ジョンノレン
47
少子化対策がテーマの5月5日プライムニュースにコメンテーターとして出演していた著者の凛とした基本姿勢が少し気に入って取り敢えず手に取った。これから自然科学を学ばんとする学生向けとの事だが年寄もたっぷり楽しめた。科学が扱うのはHOWとWHYで、WHATを追求すれば結局無限の迷宮に迷い込むのみで真に科学的アプローチとは言えない。科学における客観性とはその論理性及び再現性が担保されている事に他ならない。統計依存の宿命、心理的本質主義の呪縛との対峙、ダーウィンからアインシュタインへ細やかな例示で熱く語られる。2023/06/29
ペカソ・チャルマンチャイ
2
学者が書いた本だから、回りくどい書き方で、決して読みやすくはないけど、大変面白かった。科学には絶対がなく、価値観とは無関係なところが良い。現在、正しいことも、正しいと思われているだけで、将来どうなるかはわからない。そういう正直な態度も好きだ。内容に関わることではないが、「水星」が「水棲」になっていました。それと、この装丁はないだろうと思う。見直したらどうか?まあ、それは私の価値観ですがね。2014/06/21
イエッチ
0
美と快楽と誘惑、とサブタイトルにあるが、内容はぜんぜん伴わない。 騙されたって印象。2014/09/01
在我壷中
0
『理解すると云う事は人間の感覚を越えたことを意味する』と結ぶ。法然には『主観を超える客観には宗教が必要』と。『仏教と西洋の出逢いは二十世紀の最も有意義な出来事である』トインビー。『仏教は近代科学と両立可能な唯一の宗教である』アインシュタイン。今将に、世界の科学界へ『奇跡』と、あの『はやぶさ』の後継『はやぶさ2』は年内にも又未知の世界、宇宙へと『はやぶさ』の奇跡は科学か?川口教授にはそんな教室の壁へ学生達へ『科学とは!根性』と記すのです。『無宗教』と宣う『輩』宗教哲学無き現状日本人メディアには何をか云わん。2014/08/31
aya
0
走り読み ●それは何か ●どうすれば正しいと言えるのか を科学の視点から書いてあるが、 仕事をする上で必要な批判的思考の一部にも見え、 普段、肯定的な思考しかしない自分には新鮮だった。 2020/08/06