内容説明
ういていると、おもいがけないものがみえるんだ。一平くんのあたらしい出会いを描いた物語。
著者等紹介
なかがわちひろ[ナカガワチヒロ]
1958年生まれ。東京藝術大学卒業。子どもの本を中心に翻訳家として活躍するとともに作家・画家として絵本や童話作品を数多く手がけている。『どうぶつがすき』で日本絵本賞翻訳絵本賞、『天使のかいかた』で日本絵本賞読者賞、『かりんちゃんと十五人のおひなさま』で野間児童文芸賞、『やまの動物病院』でひろすけ童話賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
84
児童書。「ぼくは、ときどき ういている」▽だいたい20センチか30センチくらい浮いている。ぼんやりしてるだけに見られることもあるけれど、面白い発見もあって気に入っている。ある時、同級生の山田ほのかさんも浮いていた。ますます楽しくなる。けれども次の日、ほのかさんは浮いていなかった。悲しいことがあったらしい。ぼくはなんと言っていいか分からなかった。校長先生からもらったドロップを、勇気を出して渡すことはできた▽実は、割と人は浮いてる、浮くとちょっと楽しい。2024.2刊2024/03/12
馨
57
一平くんの本ってシリーズものだったんですね。普段からちょっと浮いている一平くん。浮いていることで見えてくるものが沢山ある。山田さんのことも然り。浮いていることは悪いことじゃないし、案外皆もそうなのだと、何だか前向きになれました。綺麗な絵と文体で癒されます。2025/06/14
みさどん
25
この本題からしてお見事。自分が周りから浮いていることを意識している一平くんは、同じ子をみつける。静かに見守って、友達の在り方を感じとっていく。客観的に見ることができるとみんなそうなんだと理解できる。それをふまえて接していくことで、優しい世界ができあがっていくのだな。2025/06/15
anne@灯れ松明の火
25
新着棚で。表紙を見て、「すてきなひとりぼっち」だ!と借りた。そう、あの一平くんのシリーズ2だった。タイトルからは、周りから浮いている、かわいそうな子?と思うかもしれないが、表紙の絵からはそうは思えない。一平くん、素敵な風船をにぎって、微笑んでいるもの。仲間ができ、その子に掛ける言葉を探して悩む一平くんがとてもいい。簡単に見つからないよね。そこにグッドタイミングで現れた人は最後にも驚かせてくれるから、お楽しみに! 話もいいけれど、絵も素敵! すべてを塗らず、ところどころ塗ったり、背景だけ塗ったり。いいなぁ。2024/03/17
ほんわか・かめ
24
この物語では“ういてる”に否定的な意味が全くない。“ウキウキと浮かんでる”っていうのが良い!“ういてる”時って確かに自分の好きを表現している時かも。心に風船がある感じ。よーく見るとみんな数センチずつ“ういている”んだね。自分の風船も人の風船も大事にしたいね。2.3年生〜〈2024/のら書房〉2024/02/18