新しい韓国の文学<br> ワンダーボーイ

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新しい韓国の文学
ワンダーボーイ

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  • サイズ B6判/ページ数 367p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784904855386
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

出版社内容情報

1980年代、軍事独裁政権下の韓国。超能力を得た少年の目に映ったものはーー。軍事政権下の1980年代の韓国社会を主人公15歳の少年を通して、寓話のように戯画化した作品である。

本作に度々登場するおびただしい宇宙的な数字は、数の世界を情緒的なレベルへと導く。「僕」は量子論の世界を知り「他の宇宙」の可能性を信じる。「3000億分の1」という地球の孤独と「1065億分の1」という「僕」の孤独。その宇宙的な孤独に出会うのと孤独を宇宙化することの間で、「僕」は成長していき、読者は宇宙的な労わりと癒しの瞬間と対面することができる。その労わりは「1065億個の中の一つというのは、ないのに等しいことではなく、とても特別なことを意味する」ということ、「私たちの夜が暗い理由は、私たちの宇宙がまだ若くて成長しているから」と。

キム・ヨンス[キム ヨンス]
1970年、慶尚北道生まれ。成均館大学英文科卒。93年、「文学世界」で詩人としてデビュー。翌年に長編小説「仮面を指して歩く」を発表し、高く評価されて以来、『グッバイ、李箱』で東西文学賞(2001年)、『僕がまだ子どもの頃』で東仁文学賞(2003年)、『私は幽霊作家です』で大山文学賞(2005年)、短編小説「月に行ったコメディアン」で黄順元文学賞(2007年)を受賞し、新時代の作家として注目されてきた。2009年「散歩する人々の五つの楽しみ」で韓国で最も権威ある李箱文学賞を受賞。韓国文学を牽引すると同時に、若者たちを中心に熱烈な支持を得る人気作家である。小説のほかエッセイ『青春の文章』『旅行する権利』『私たちが一緒に過ごした瞬間』など、作家・キム・ジュンヒョクとの共著『いつかそのうちハッピーエンド』なども、多くの読者を獲得している。

内容説明

一九八四年、父親の運転するトラックで事故に遭った一人の少年。奇跡的に一命をとりとめ、病室で目覚めたとき、彼を取り巻く環境はガラリと一変していた―。事故をきっかけに、彼は人の心の声が聴こえるという特殊能力をもつようになる。その存在と能力はやがて、軍部によって政治利用されるようになる。政治によって民衆の命と権利が軽々と踏みにじられたあの時代。遺された人々の哀しみと未来への眼差しを描いた問題作。

著者等紹介

キムヨンス[キムヨンス]
金衍洙。1970年、慶尚北海生まれ。成均館大学英文科卒。93年、「文学世界」で詩人としてデビュー。翌年に長編小説「仮面を指して歩く」を発表し、高く評価されて小説家に転じる。『グッバイ、李箱』で東西文学賞(2001年)、『僕がまだ子どもの頃』で東仁文学賞(2003年)、『私は幽霊作家です』で大山文学賞(2005年)、短編小説「月に行ったコメディアン」で黄順元文学賞(2007年)を受賞し、新時代の作家として注目されてきた

きむふな[キムフナ]
韓国生まれ。韓国の誠信女子大学、同大学院を卒業し、専修大学日本文学科で博士号を取得。日韓の文学作品の紹介と翻訳に携わっている。韓国語訳書の津島佑子『笑いオオカミ』にて板雨翻訳賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

28
父親と交通事故にあい自分だけ助かったからワンダーボーイと呼ばれる主人公。でもそこから不思議な力を授かって…という話。物事全部をまともに受け取ろうとすると疲れる。これはつじつまがあわなくていい話。その中に風刺や1980年代軍事政権下の韓国の描写(これはリアル社会)がさりげなくはさまれている。2016/07/22

ルル

11
内容以上に著者に興味を抱きます。こういう創作ができる、のではなく、こういう体験をされてきたんだろう、と。読んでいると、魂が揺さぶられる感覚になります。2020/02/22

Timothy

7
一言で表すのが難しい。超能力が当然のように存在する一方、80年代韓国のリアリズム的な舞台設定も単なる書き割りではなく物語の重要な要素となる。血生臭さはなく、少年の成長、家族の愛が描かれていたと思う。始めと終わりは小説というより詩のよう。著者は日本向けのあとがきに、背景は「必ずしもその時期の韓国でなくても構わない」と、また「恋に落ちる瞬間、僕たちは不完全な存在になる」ということがこの話の肝である、というようなこと書いていて、そうだったのか…?と新鮮な感触。初めて触れるような、独特の雰囲気を持つ物語だった。2020/10/21

Mark.jr

6
おそらく翻訳された著者の作品中でも、一番実験的というか凝った語り口の小説ですが、テーマはやっぱり人生において不可分な寂しさなので、ファンなら読んで損はないはずです。まあ、この人の作品にハズレはないですが...。2023/03/31

くとうてん

4
私のリズムと合わず読了までに時間を要した。でも、そんなことは些末なこと。夢見ることを諦めないことが宇宙レベルで描かれている。そうして韓国は民主主義を手に入れた。自分の意思で手に入れたものの力強さよ。2022/05/22

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