新しい韓国の文学
楽器たちの図書館

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  • サイズ B6判/ページ数 342p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784904855041
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

内容説明

交通事故で九死に一生を得た僕は、“何者でもないまま死ぬなんて無念だ”という思いに衝き動かされ、アルバイト先の楽器店で、ひそかにあるプロジェクトをはじめる―NHKラジオ講座のテキストで話題の表題作「楽器たちの図書館」、第2回金裕貞文学賞受賞作「拍子っぱずれのD」など8つの短編を収録。

著者等紹介

キムジュンヒョク[キムジュンヒョク]
金重赫。1971年韓国・慶尚北道金泉生まれ。啓明大学国文学科卒業。ウェブデザイナー、雑誌記者などを経て、2000年に月刊誌『文学と社会』に中編「ペンギンニュース」でデビューした。2008年、短編「拍子っぱずれのD」で第2回金裕貞文学賞、2010年、短編「1F/B1」で第1回若い作家賞を受賞。創作のほかにも、インターネット文学放送番組“文章の音”の司会やハンギョレ新聞のコラムを担当するなど、多彩な活動をおこなっている

波田野節子[ハタノセツコ]
新潟市生まれ。青山学院大学文学部日本文学科卒業。新潟大学フランス語非常勤講師(~2005)。現在、新潟県立大学教授として国際地域学部東アジアコースで韓国語、韓国文化、多文化共生論を担当するほか、東京外国語大学と大阪大学で兼任講師として朝鮮近代文学を講じている。2006年からNHKラジオハングル講座応用編講師

吉原育子[ヨシハライクコ]
新潟市生まれ。埼玉大学教育学部音楽科卒業。成均館大学などで韓国語を学ぶ。韓国文学翻訳院・翻訳アカデミー2008年短期集中課程修了。統一日報「原書を読む」隔月連載(2007年~)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

50
サラサラと読める不思議な本でした。文体が自然だからか?翻訳がよいからか?好きなのはマニュアルに詩のようなロマンを漂わせたオルゴールの話。こんなオルゴール欲しい。それが無理なら見るだけでも見たいと思いました。2018/06/13

星落秋風五丈原

48
決してコンサートを開かない音楽家や、マニュアルの専門誌を作ろうとする人々。いや、それ、おかしいよねぇ?と思いながらも彼等の生き方も面白そうだよね、と思える。2017/02/15

キラ@道北民

40
「図書館」と付くタイトルと読友さんのレビューを読んで手に取った。韓国の作家による音楽をコンセプトにした短編集。国柄を感じさせない読みやすい小説だった。自分と他人を結ぶ見えないライン=影響を大切にしているらしい。どの話も気付けばのめり込んでいた。コンサートを開かない音楽家の話「自動ピアノ」と、マニュアル専門誌を作る社長とオルゴールの話「マニュアルジェネレーション」が良かった。2018/07/04

スケキヨ

30
これは良かった。まさに一期一会の出会いだった。図書館の新刊コーナーで装丁に魅かれて手に取った。韓国の作家さんで健全な『オタク』作家さんらしい。独立した8編から成るこの一冊はまさに著者曰く8曲で編成された「録音テープ」のよう。文章も読んでいてとても心地が良く、心を一瞬撫でられたような柔らかさが残ります。検索すると「K-POPの次はK-文学でしょう!」という宣伝もされているそうです。国にこだわるわけではありませんが、こうゆう物語ならがぷがぷ読みたいです。短編の感想はコメントで。2012/02/07

Roko

29
10年ほど前に韓国で書かれた作品ですが、不思議なほど外国という感覚がないのです。登場する若者たちはみな近所にいそうな感じだし、わたしたちがあの年頃だった頃と同じようなことをしているのです。「ビニール狂時代」でLPレコードの山の中から面白そうなものを必死に探している様や、「拍子っぱずれのD」の合唱のエピソードなんて、わたしの学生時代を見ていたのかと思うほど。表紙の絵が気に入って読んでみたこの本は、とても楽しい本でした。2023/01/16

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