内容説明
この本にはあなたと同じ悩みがきっとある。小説家あさのあつこさんの特別メッセージも収録。「朝日中学生ウイークリー」連載。いじめの投稿欄から生まれた漫画。
目次
第1章 いじめられる子の心(それでも今日も学校へ;心のフタ;本物の星 ほか)
第2章 いじめる子の心(死を選んでも;山火事のように;気になるあいつ ほか)
第3章 かかわりあう心(大人の言葉;しつけといじめ;兄がしたこと ほか)
著者等紹介
本山理咲[モトヤマリサ]
1968年神奈川県生まれ。1990年漫画家デビュー。以後漫画、イラスト、絵本などの仕事を手がけ、現在に至る。ちくちく鳥主催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
102
朝日中学生ウィークリーがいじめをテーマにした投稿欄「いじめ伝言板」常設から編集部に寄せられたいじめ関連の投書が止まらなくなり漫画化されたもの、「負のオーラ」が引き寄せ漂う学校という閉鎖的空間の中でいじめの「闇」はいつでもどこにでも起こる。その背景にうっすらと登場するだけの部外者はむしろ加害者。直接的ないじめ当事者以外の関係性の中で微妙にいじめの構造は時間をかけ醸成されている。抑圧された者たちが「ババ抜き」の要領で「暴力性の闇」というババを押し付け合った末「ババ」を引いてしまう。誰もがいじめの当事者だ。2013/03/12
へくとぱすかる
56
胸がつまって、読んでいくのが苦しくなる。しかし途中で読むのを止めることはできなかった。「いじめ」がどれほどひどい行為であるか、今も苦しんでいる子どもたちを、どうやったら救えるか、1ページごと、ひとコマごとに、思いをめぐらさずにいられない。命さえも奪いながら、それでも止むことのない場合だってある。大人に責任がある場合もある。子どもに限らず、大人も社会全体も、考えてほしい問題。私はこれを読んで、気持ちが中学生だったあのころに戻る思いがした。学校からいじめがなくなる日が来てほしい。2019/05/14
へくとぱすかる
41
6年ぶりに再読。前回読んだときと同じく、胸がつまるほどなのに、引きずり込まれるように読んだ。それから年月は過ぎたが、学校から、あるいは職場からいじめはなくなったのか。ニュースやマスコミは話題になりそうなことしか取り上げないから、悲しいことだが、仮の世界のこの本に描かれたことは、おそらく今でもどこかで続いている。しかし、「明日がくる」というタイトル通り、作品に描かれた道筋は救いでもあり、絶望の中に見いだせる指針でもあるだろう。ひとりで耐えることなく、誰か聞いてくれる人に相談を。決してはずかしくないのだから。2025/06/10
純子
30
朝日中学生ウイークリーの投書欄「いじめ伝言板」への投書をもとに描かれた漫画です。きっと少しでも多くの声を紹介するためでしょう。ひとつひとつの話は短いので、小説のように深く心に迫ってくるわけではないけれど、いろんなケースがあるのだなぁと改めて思いました。自分はいじめられたとその人が感じたら、そこには間違いなくいじめが存在するんだなどと言われますが、「言ってくれたらよかったのに、そしたらごめんねって言えたのに」という女の子の言葉もまた大事なことを含むと思います。子どもの心にしっかり寄り添いたいですね。2017/02/18
ムーミン
22
中学生に考えさせるネタを集めようと読みました。これは……というものはなかったですが、とりあえずシリーズは読んでみようと思いました。2019/05/04
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