ローラのすてきな耳

ネイセ，エルフィ【作】〈Ｎｉｊｓｓｅｎ，Ｅｌｆｉ〉/ファンリンデハウゼ，エリーネ【絵】〈Ｖａｎ Ｌｉｎｄｅｎｈｕｉｚｅｎ，Ｅｌｉｎｅ〉/久保谷 洋【訳】

朝日学生新聞社（2011/12発売）

• サイズ A4判／ページ数 1冊(ﾍﾟ／高さ 27cm
• 商品コード 9784904826379
• NDC分類 E
• Cコード C8797

内容説明

ローラは、耳がよく聞こえません。話しかけられても、聞き取れないことがあるので、なかなか遊びの仲間に入れてもらえません。道路で車に気づかず、こわい思いをしたことも何度もあります。「私のせいじゃないのに」と思いながらも、悩むローラ。そんなときに、ローラは補聴器をもらって…。耳が聞こえにくい女の子の気持ちを素直にえがいた絵本です。

著者等紹介

ネイセ，エルフィ［ネイセ，エルフィ］［Ｎｉｊｓｓｅｎ，Ｅｌｆｉ］
１９７４年ベルギー生まれ。ベルギーの都市・ハッセルトで警察官として働く中でさまざまな知識や経験を得て、創作意欲をふくらませてきた。絵本『ローラのすてきな耳』は、耳の聞こえにくい少女だった自身の実体験をもとにしてつくられた

ファンリンデハウゼ，エリーネ［ファンリンデハウゼ，エリーネ］［Ｖａｎ　Ｌｉｎｄｅｎｈｕｉｚｅｎ，Ｅｌｉｎｅ］
１９８３年オランダ生まれ。オランダのフローニンゲン州にあるミネルバ美術大学で絵を学び、卒業後すぐに児童書の挿絵を手がけるようになった（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[はる]

耳の聞こえない女の子。みんなと一緒に遊びたいけれど仲間になれない。でも補聴器をつけることになってから、世界が変わります……。作者自身も、子供の頃に耳がよく聞こえなかったそう。女の子の悩みや悲しみはリアルで、体験者ならではですね。女の子が自信を持てるようになったのは良かったですが、補聴器って実は結構大変……。イラストは優しいタッチ。でも、東洋人の子の描き方がちょっと気になりました。

2022/10/15

[♪みどりpiyopiyo♪]

素敵な絵本を読みました。耳が聞こえにくいローラの日常には、不自由なことや怖いこと、理不尽なことも沢山起こります。そんなとき、ローラは補聴器を貰って…。■この本、難聴の子が読んだら「自分だけじゃない♪」って思えるでしょうし、他の子や大人には新たなコミュニケーションスキルを教えてくれて世界が広がることでしょう。■難聴は個人差が大きく補聴器だけで全て解決する訳ではありません。理解することが互いの世界を広げてくれます。コミュの基本を知り、当人に聞いてみることが大事です ( ' ᵕ ' ) （2009年）（→続

2019/09/09

[ヒラ[e-mail]]

耳が聴こえないってどんなことか、自分自身が片耳が難聴になってよくわかりました。健常者からは、見た目には違和感がなくても、コミュニケーションに距離感や誤解を生じてしまうことを。 私も一時期補聴器を使用しましたが、この絵本のように万能ではありまぜんでした。 そういった意味では、補聴器を絶賛する気持ちにはなれないのですが、聴覚障害をバリアフリーにするための理解が得られる絵本だと思います。

2022/08/26

[ぼりちゃん（旧 aiaimo`olelo）]

耳が聞こえにくくて孤立しがちな女の子が、補聴器をつけるようになってからの変化を描いている絵本。　実際に補聴器つけている身としては、補聴器こんなに万能じゃないけどな…( ˊᵕˋ ;)💦 でも、｢音｣を拾えることはとても助かっています。息子が呼んでいる音や泣いている音を拾えるからこそ子育てはしやすくなりました。｢会話｣や｢情報｣は拾いにくいので、補聴器だけでなく手話や筆談や文字などの視覚的情報をもって社会と繋がりやすくなっていけたらいいですね。　息子、｢ローラはママなの！？｣と熱心に聞いてくれました。7歳

2022/03/20

[小夜風]

【図書館】読友さんの感想で気になり手に取りました。なるほどね……。この絵本は著者の実体験を元にして書かれたようですが、著者は警察官とのことで、補聴器を使用すれば日常生活に支障がないくらいの軽度の難聴なんだろうなと思いました。誤解されるのが怖いのは、補聴器を着けたら｢聞こえる｣んだと思われてしまうこと。確かに音は大きくなりますが、｢感音性難聴｣の人は、音自体が壊れて聞こえる(例｢あいうえお｣が｢ガチャガチャガチャ｣と聞こえます)ので、聞こえるけど聞き取れないことが殆どなのです。

2015/07/19