内容説明
検察最大のタブー「裏金問題」を内部告発した元検事の壮絶な生きざまを描いた手記。
目次
第1章 収監(収監前夜;生命の危機)
第2章 裏金告発(調活という裏金;冤罪と検察;『口封じ』逮捕;実刑判決)
第3章 獄中での闘い(刑務所での日々;仮釈放却下)
第4章 提言(民主党及び国民への提言;満期出所まで;小沢vs検察の闘い)
第5章 「小沢vs検察」(「小沢vs検察」と報道のあり方)
著者等紹介
三井環[ミツイタマキ]
1944年生まれ。72年検事に任官。99年から大阪高検公安部長。02年4月、現職・実名での裏金告発のためテレビ朝日「ザ・スクープ」に出演しようとしたその収録3時間前に、口封じのために逮捕。08年8月に実刑が確定し、同年10月に収監。10年1月18日に満期出所(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gilzer
1
★★★★★ 日本の社会の実像を知るために広く読まれるべき本。著者は現役の検察官として検察の裏金の存在を告発するためにテレビの取材を受ける予定だった日の朝、突然逮捕された。逮捕理由はマンション購入のためにローンを組む際の手続き上の不正と収賄。しかし、著者の説明によるといずれも罪に問えないような性質のものである。明らかに検察による「口封じ」であるが、これが日本の裁判所に掛かると実刑となり、控訴も上告も棄却となる。著者の逮捕から14年経つが、この不当逮捕や検察の裏金について日本社会はほとんど追及できないでいる。2015/01/19
cronoq
1
元検事らしい、三井氏の淡々とした語り口とは対照的な、実に生々しい内容。「けもの道」によって切り開かれた幾つもの事件の断片的なエピソードも語られているが、山口組から検察へ2億円が流れたとされる事件についても書かれていたのは意外。深い闇はずっと前からそこにあったということか。巻末の三井環、鈴木宗男、安田好弘、上杉隆、青木理、元木昌彦の6人によるシンポジウムの内容も興味深い。2010/12/01
take
0
「告発!検察「裏ガネ作り」」の続編的な本。刑務所の屋外作業での休憩時間、三井元検事に離婚や財産分与の法律相談を持ちかける受刑者達に笑ってしまった。2010/11/06
sunny__ken
0
映画のように面白い!というにはあまりにも生々しく、恐ろしい。こんな理不尽なことが実際にまかり通るなんて本当に怖い。検察の闇がどんなものなのか、国民は知ってそれを何とかしていかなければならないと思った。自分に何ができるのか分からないのが歯がゆいけど。2010/10/01
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