対話の害

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対話の害

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  • サイズ A5判/ページ数 208p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784904785874

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ムーミン

13
「サンデル氏がどう言おうと、学生はまず、自分の頭で疑わねばならない。それが、学生の自己の働きである。サンデル氏の自己とは異なる、別の自己が働いていなければならない。そして、この自己を、教師は育て、鍛えなければならない。授業は、この自己を育て、鍛えるように構想されなければならない。」p.178 「教師は、学習者によって超えられるのを喜ぶべきものである。」p.1882018/03/06

キャメルズボン

4
第一章を読むと「思考実験を全否定しているのか」と驚く。サンデル氏の「路面電車問題」(オリジナルはP・フットのトロッコ問題である)の設問にツッコミを入れまくり問そのものとサンデル氏の授業態度が不正義であると糾弾している。たとえ話を始めると逐一ツッコミを入れて遮る人は嫌われると思うが、本書ではその大事さを強調し、対話ではゆっくり考える余地が切り捨てられ、与えられた枠組みの中での思考を強いられると指摘。尤もであるがそれもまた一面的な考えである。2021/10/05

nanaco-bookworm

3
そもそも調子よくぽんぽん話し合いが進む授業への疑問があった。堀川の対話を聴き合うしっとりした授業への憧れがある。その一方安東小の野性的な対話授業にも惹きつけられた。だから、池田久美子さんや宇佐美寛さんは、そこをも批判しているのか興味があり本を手に取った。同僚が机上に置いていたので借りた本。マイケルサンデル氏のように学生をちょっとだましているような性急な授業を批判している。考え考えながらの自由度の高い対話授業を批判しているわけでは無いことを知り安心した。大人に騙されない子を私は育てているだろうか。2017/12/02

フィリッポ・インザーギ

2
とても難しい。ただ、なんでもかんでも思いついたことを言わせるのが対話ではない、というのはとても納得できた。まず、書かせること。書かせるってことは思考を生む。2019/01/02

ひらり庵

2
「白熱教室」に代表される対話型授業が、学生の能動性を促進するように見せて、実は徹底して学生を受け身にしていると指摘している。言っていることは正しいが、何かに似ているなと思ったら「美味しんぼ」だった。素材のおいしさ(能動性)至上主義で、農薬・化学調味料(対話型授業)を全否定するところなど。また、筆者の池田氏は、『ある憲兵の記録』のエピソード(撫順戦犯管理所で強要されたと思われる)を事実として引用している。その鋭い批判精神がなぜか中韓関連だと発揮されないのも、「美味しんぼ」によく似ているのだ。2017/04/10

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