内容説明
えりも岬や百人浜の森林は、豊かな漁場をもたらし、日高昆布などを採っていた。岬に暮らす人たちは、ストーブの燃料に森の木を切ったため、しだいに森の木が減り、はげ山に変わっていった。砂漠化した岬の砂が海に流れ込み、漁場が荒れていった。魚や昆布の収穫が減った漁民たちが立ち上がり、漁場を取り戻す行動を起こした。岬に植林し、原生林をよみがえらせることだった。しかし、一度緑を失った大地は、容易に人々を近づけず、長い長い苦難の始まりだった。やがて、草が、木が根付き、森がよみがえった。これは、その苦難の物語である。
目次
豊かなえりも岬
消えた原生林と赤くなった海
えりも砂漠を緑の森に
海藻(ゴダ)が草地を広げる
流氷が奇跡をおこす
森林が恵みの海を造る
アザラシと分け合う海の幸
著者等紹介
川嶋康男[カワシマヤスオ]
ノンフィクション作家。北海道生まれ。著書に、「大きな手大きな愛」で第56回産経児童出版文化賞JR賞(準大賞)受賞などがある
すずきもも[スズキモモ]
イラストレーター。東京生まれ、北海道育ち。広告などのイラストレーション制作やパッケージ、イラストで綴る本の製作、絵本などを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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