内容説明
いつも自分が一番偉くて強い、といばって他の動物をいじめているトドのたいしょうが、自分よりも山に住むヒグマのほうが強いとうわさを聞く。どちらが強いのか一対一での勝負をしようと旅にでるが…。
著者等紹介
手島圭三郎[テジマケイザブロウ]
北海道生まれ。「しまふくろうのみずうみ」では絵本にっぽん賞を、「きたきつねのゆめ」はボローニア国際児童図書展グラフイック賞を、「おおはくちょうのそら」はドイツ児童文学賞絵本部門ノミネート賞など、数々の賞を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
80
海の神・トドが、陸の神・ヒグマに戦いを挑む。その戦いの行先は、滑稽でもある。大きいから偉いわけではない。いじめはダメだとのメッセージも。2021/12/19
yomineko@ヴィタリにゃん
55
トドは「私より強い者などいない」と豪語するが、カモメ達が「ヒグマの方が強い」と噂しているのを聞き、山に行ってヒグマに対決しようとするが、弱い者イジメをしているトドに腹を立て、お互い仲良くした方が良いと言われ、結局大喧嘩が始まったが2頭とも何故か体が小さくなってしまった。そして、無駄な喧嘩は止めようという事になった😊無駄な戦争もやめてよね😡😡😡2024/11/15
がらくたどん
48
シリーズ中で唯一「サケヘ」の掛け合いが楽しめる作品。海洋の神トドと山岳の神ヒグマが己の覇を賭けて盛大に戦う物語。「カニユッチー、ユッチ」のサケヘで登場した暴れ神トドがヒグマに勝負を挑む。声だけで姿を見せぬヒグマにトドが苛立ちを募らせたまさにその時「フーレンナ、フレー」の合いの手でついに姿を現す山のカムイ。何度読んでも「待ってました!」と叫びたくなる。単純にヒグマがトドを懲らしめた・・とならない結末も大変に胸を打つ。機会があったら音読してほしい。このうねるような読み心地は口承文芸の醍醐味だと思う。2022/06/08
kawa
25
国立民俗博物館にて。エタシペカムイとは、カラフト南部のアイヌ語で、海の神のトドを言うのだそうな。そのトドが、嫌がる山の神のヒグマに挑戦する物語。絵の迫力が、北国の荒涼たる風景をイメージでき素晴らしい。ちょうど並行して読んでいる司馬遼太郎作の「菜の花の沖」のカラフトのシーンと重なりグッド?⤴⤴2018/09/11
ume 改め saryo
21
北欧神話の神様みたいですね(笑)(^^) 人間的な癇癪持ちの神様。困ったものですね。2年も3年もやってる暇あったら、ほかに何かあるでしょうに(笑)(^^) 伝承って面白いですね(^^)2014/04/03