医療におけるナラティブとエビデンス―対立から調和へ

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  • サイズ B6判/ページ数 181p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784904536353
  • NDC分類 492
  • Cコード C3047

内容説明

ナラティブ・ベイスト・メディスンとエビデンス・ベイスト・メディスンは、臨床においての「両輪」とも言われるが、実際にどう両立させるべきなのだろうか。本書は、この2つの詳しい解説をしつつ、両者を統合した次世代の臨床能力を具体的に提案するものである。目の前の患者の語りを聞くナラティブ・スキルと、医学本来の実践知であるエビデンス・スキルの双方が矛盾することなく存分に発揮されることが、医療者の最良の姿。この2つのスキルに焦点をあて、科学万能論でも精神論でもない新しい医療の姿を示したこの本は、対人援助サービスや臨床にかかわる、すべての治療者・支援者の座右の書になる1冊である。

目次

第1部 エビデンス(EBMはどのように誤解されてきたか;EBMをめぐる物語;EBM的思考様式と批判的吟味―EBMのステップ(1)~(3)
臨床判断の共同構成―EBMのステップ(4)~(5))
第2部 ナラティブ(NBMとは何か;物語面接法―NBMの技法(1)
質問技法を中心に―NBMの技法(2)
物語のすり合わせ―NBMの技法(3))
第3部 ナラティブとエビデンス―対立から調和へ(EBMとNBMの統合的理解―実践と研究;臨床心理学におけるEBP概念の変遷―医療関連領域におけるエビデンスとナラティブの展開(1)
脳卒中への理学療法を例にとって―医療関連領域におけるエビデンスとナラティブの展開(2))

著者等紹介

斎藤清二[サイトウセイジ]
1975年新潟大学医学部卒業。1979年富山医科薬科大学医学部第3内科助手。1988年医学博士。1993年、英国セントメリー病院医科大学へ留学。1996年、富山医科薬科大学第3内科助教授、2002年より富山大学保健管理センター長・教授。専攻:消化器内科学、心身医学、臨床心理学、医学教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akagiteaching

1
講演が入ってくるとパタッと読書ペースが落ちる。無念。さて,週末の研究会の報告のため再読。エビデンスという概念が出されたことが1991年というごく最近のことを知り,軽い衝撃。また「エビデンスは,確率としての未来予測しか与えてくれない」(p18)という著者のは当たり前だが大事なこと。ここを意識しておかないと,エビデンスがいつのまにか「事実」から「信じること」に変質し,結果として,支援者の思考が削がれてしまうと思う。2013/06/13

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