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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ERNESTO
4
「したたか」なのは、外交官でなくとも書けるこのような本を書いた著者ではないかと言いたくなった。 キューバ好きとして、大使の書いた本であれば期待する、諜報や外交官的な表に出ない話は全くなし。 上流階級の付き合いや、『グランマ』の情報を転載しただけの、上辺を撫でただけの内容でガックリ。 フィデルの批判を少しでもすれば、外相であっても更迭される。 ラウルもフィデルには殊更に気を遣っているように公の場では振舞う。 2013/10/22
coolflat
3
筆者はキューバ大使を3年半歴任。その3年半の回想録である。米国との関係について。オバマ大統領が就任し制裁は緩和されたが、行政面だけで取りえる措置で経済制裁は解除するつもりはない。キューバ外交について。ソ連崩壊により多角化を図らざるを得なくなった。その中でベネズエラとの密は高い。興味深かったのはソ連崩壊で、原発建設が頓挫された事。多くのキューバ人は社会主義を信じていると言う。経済が上手く回っていない事は分かっているが、医療や教育が無料というところが大きいのだそうだ。キューバの理想と現実が本書を通じて伺える。2013/09/26