内容説明
オオカミはバートルたちがかっているひつじにわとりをつぎつぎとおそう。バートルはふるえた。オオカミをにくんだ。そしてバートルはオオカミのボス、タオにたたかいをいどんだ。しかし、バートルはなかなかタオをたおすことができない。ついにたたかいは…にんげんとオオカミのそうぜつなたたかいのさきにあるものとは?
著者等紹介
きむらゆういち[キムラユウイチ]
東京都生まれ。多摩美術大学卒業。造形教育の指導、テレビ幼児番組のアイディアブレーンなどを経て、絵本・童話作家に。『あらしのよるに』(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞、JR賞受賞。同舞台脚本で斎田喬戯曲賞受賞。同作品は映画化、アニメ化もされ、東宝映画版では脚本を担当。同映画は、「日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞」を受賞。『オオカミのおうさま』(偕成社、絵・田島征三)で第15回日本絵本賞受賞。絵本・童話創作に加え、戯曲やコミックの原作・小説など広く活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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anne@灯れ松明の火
19
新着棚で。きむらゆういちさんに惹かれて。『あらしのよるに』のガブと雰囲気が違うなと思ったら、あれは絵があべ弘士さんだった^^; これは、絵もきむらさん自身。でも、このオオカミも味があって、いい。モンゴルを舞台に、人間と動物の共生を描く。どうしても、今のことを第一に考えてしまい、先を見通すことは難しい。2017/02/04
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
17
2012年に始まったモンゴル絵本プロジェクト。両国の子どもたちにそれぞれの良さや絵本を伝えたい思いから発足。モンゴルに住むバートルは、家畜をやられて怒る大人たちの声を聞き、オオカミたちに怒りをおぼえる。が、オオカミのボス、タオを知れば知るほど…。『エゾオオカミ物語』 https://bookmeter.com/books/468506 を思い出した。2022/06/01
ヒラP@ehon.gohon
16
オオカミは本当に悪者だろうか。 そんな問題をきむらゆういちさんに突きつけられたような気がします。 家畜を襲って、村人を困らせるオオカミではあります。 村人には大敵かもしれません。 でも、オオカミならではのやり方で、人間を襲うことはしていないようです。 共存できれば良いのかも知れませんね。 オオカミがいなくなってから起こったことは、想像できませんでした。 オオカミではないけれど、クマや鹿やサルや、今の日本で同じ事が起きていることも思い起こしました。2017/04/04
円舞曲
16
モンゴルの絵本プロジェクトの絵本。日本のオオカミを思い出しました。2017/01/14
*
12
難しい。主人公とタオのライバル関係は個人的なことなので、ここでは脇に置くとする。生活の障害になるものと戦うのは必然で、命を奪わずに生き残れる命もない。しかし、排除自体が目的になり、誰もブレーキをかけなくなれば…。▼タオは「道」という意味だ。程よい距離感で自然と共存している、という印象の強いモンゴルの人々も、時には道を誤ってしまうのだろうか。2018/05/17




