内容説明
龍神にさらわれる姫。秋田県南部に伝わる物語に秘められた謎を解き明かす。
目次
1 譚の章
2 卵の章
3 蛇の章
4 水の章
5 龍の章
6 仏の章
7 星の章
8 輔の章
著者等紹介
石橋健朗[イシバシタケオ]
1961年湯沢市生まれ。1984年早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業。専攻は日本古代史。秋田県文化財保護管理指導員。文芸同人誌『雪國』同人。自営業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんちゃん
1
その地に伝えられている民話や伝承譚とは、その地に生きてきた人々の息吹でもあるんですね。その地に生きてきた人たちは何を感じ、何を思ってきたのか。それは大げさなことをいえば、その地を生き抜く知恵であったり、思想であり哲学だったりするわけですよ。だけど近代化するにつれ、民話や伝承譚は忘れつつある。だからこそ本書は貴重なんですね。しかも著者は豊富な知識と鋭い考察力を活かして、秋田県南部に伝わる物語の向こうにある雄大な世界観を垣間見せてくれました。それはすなわち日本人論でもあるんですよね。民俗学って面白いなぁ。2018/11/24